毎日新聞「美食地質学」第24講 伊豆諸島の火山の幸 芽キャベツ
3月4日(火)刊行の『毎日新聞・夕刊』に、「美食地質学」が掲載されました。
「美食地質学」は、食通のマグマ学者・巽好幸先生(ジオリブ研究所所長)と、辻調理師専門学校の教員が、地質学と美食の関係をテーマに、それにまつわるお料理とお酒を楽しみながら対談をおこない、理解を深めていくという企画です。
第24講のテーマは「伊豆諸島の火山の幸 芽キャベツ」。
日本列島が現在の形になった大きな要因のひとつが、伊豆諸島の衝突です。
その名残は、静岡あたりで大きく北に湾曲している中央構造線やトラフの形からうかがえます。
その伊豆衝突帯を、今が旬の芽キャベツを通して見てみるというのが、今回の趣旨です。
>毎日新聞「美食地質学」第24講 伊豆諸島の火山の幸 芽キャベツ
https://mainichi.jp/articles/20250304/dde/012/070/002000c(閲覧には会員登録が必要です)
対談は、辻調理師専門学校の日本料理・湯川徳之先生が担当しました。
楽しそうなお二人+芽キャベツのトリオ(?)の写真は、本紙に掲載されています。
巽先生(左)と湯川先生(右)
この芽キャベツは、静岡県のJA遠州夢咲さんがご手配くださったものです。
葉の付け根に出てくる脇芽が結球したもので、約20gが約50個も鈴なりに実ります。
どうやって実をつけるのか、現物があると一目瞭然ですね!
静岡は日本における芽キャベツの一大産地だそうですよ。
料理の担当は、静岡県出身の太田好成先生でした。
水もだし材料も静岡産。
「静岡愛」が詰まった仕立てで、芽キャベツがおいしく食べられる料理を作ってくれました。
酒の肴 三種(遠州夢咲牛と芽キャベツの照り焼き/前崎産渡り蟹とプチヴェールの焼きびたし/遠州福田産鮃と芽キャベツの桜棒寿司)、
左上に揚げ物(生しらすとプチヴェールのかき揚げ/芽キャベツを「開運」の酒粕でくるんだ天ぷら)、
右が"しずおかおでん"を模した鍋物(浜納豆味噌鍋)です。
※プチヴェールは、1990年にケールと芽キャベツから誕生した世界初の非結球の芽キャベツです。こちらも静岡産。
使った静岡産食材とそのラベル
合わせたお酒は、静岡を代表する土井酒造場「開運」純米の"特純荒走り"。
開運はファンも多く、その中でも今が旬のあらばしりは、なかなか手に入らない逸品です。
大阪府八尾市にある三井酒店さんが手配してくださりました。貴重なお酒をありがとうございました。
初めてお目にかかった開運のにごり!
調理サポートを務めてくれたのは、日本料理の今井湧貴先生と新竹秀人先生でした。
実りの多い対談となりました。芽キャベツなだけに。
ちなみに芽キャベツはしばらくの間、辻調の本館にて掲出していました。
食材と地質の関係について知ることで、料理がもっと楽しくなるといいですね!
通りがかりの学生たちも興味津々
こちらの内容は、毎日新聞のデジタル版でもご覧いただけるので、ぜひお目通しください。
次回の『美食地質学』は、4月1日(火)の毎日新聞夕刊で掲載予定です。お楽しみに!