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中国料理TOPへ好吃(ハオチー)!中国料理! コラム一覧へ
連載コラム 好吃(ハオチー)!中国料理!
北京料理、上海料理、四川料理、広東料理、点心と5つのジャンルを、それぞれ担当の厨師(料理人)、点心師(点心専門家)が、中国での体験を交えながら料理の作り方とそれにまつわる話を紹介します。まずは、基本的な料理から始めましょう。
白菜のクリーム煮
白菜のクリーム煮


白菜のクリーム煮

 中国料理の味の特徴はと聞かれたら、「南淡北鹹、東酸西辣(南は薄味、北は塩辛く、東は酸っぱく、西は辛い)」と答えます。広東では薄味が、北京以北では塩味が好まれていて、東の山西は酢が有名、西の四川は唐辛子や山椒の辛みが強いと。
 しかし、辞書を引くと「南甜北鹹、東辣西酸(南は甘く、北は塩辛く、東は辛く、西は酸っぱい)」とでています。どうしてでしょうか。実はこれは昔の話で、南は上海辺りのことで、北は変わらないのですが、東は山東(この辛味は唐辛子や山椒ではなく、葱の辛味)、西は山西を指しているからなのです。それらが、ひと昔前の中国と考えられていたということですね。

 北京料理の特徴としては、香菜、ニンニクの香りを効かせる。そして、酢の使い方が上手ですね。料理の仕上げに酢を加えて味と香りを微妙に生かすのです。
 酢の産地で有名なのが山西省。食卓には必ず酢の瓶が並ぶといわれています。「山西人愛吃醋(山西人は酢が大好き!)」というと山西の人に怒られます。「?」。「吃醋」には「酢を飲む」のほかに「やきもちを焼く」という意味があるのです。「山西の人はやきもち焼き」ということなのですから、怒られて当たり前。「愛吃醋」はどこにでもいそうです。

 中国は野菜がおいしいといわれます。この間、『上沼恵美子のおしゃべりクッキング』で、「ホウレンソウの中華風ピカタ」を作ったのです。ホウレンソウを煮込むのですが、「2〜3分煮込みます。」といって3分ほどたったのですが、まだちょっと火の通りが浅い。本当はもう1〜2分煮込みたかったのですが、カメラさんなど周囲のプレッシャーってすごいのですよ。大丈夫ではないのに、無言の圧力に屈して、思わず「大丈夫です。」といって仕上げてしまいました。でき上がった料理に、上沼さんとゲストの箸があまり進んでいなかったのが、それとなくわかりました。あと1〜2分煮込むとホウレンソウの甘味がでて、出演者のもっとおいしい笑顔が見られたのに・・・。野菜はやはり柔らかく煮た方がおいしいよね。本にする時は「4〜5分煮込む」と書いておこう。

左 北京:生徒を引率して倣膳の調理場見学 右 冬の野菜市場

 北京の冬の代表的な野菜といえば白菜です。通りに白菜の山が築かれ、売られています。白菜のクリーム煮には柔らかく甘味がある芯の方を使います。外側は繊維質が硬いので、2〜3枚はずして他の料理に。色が青いのは硬く、白、黄色のものの方が断然おいしいのです。
 小さい頃、白菜を育てていました。その頃は人糞を肥料に使っていました。畑はなめらかな傾斜になっていて高い方から入れると、溝を伝って下に流れていくのですが、やはり高いところにたまるものが多いので、上の白菜は下のものに比べて1.5倍くらい大きく育ちます。同じ畑なのにそんなにも大きさが異なるのです。

 野菜の煮込みを作る時は、肥料の充分行き渡ったものを選び、素材の旨み、甘味がでるまでじっくり煮込むこと!


このコラムのレシピ

コラム担当

レシピ 白菜のクリーム煮

中華マリオブラザーズ
人物 小阪 英幸
中文之星
人物 福冨 奈津子
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