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はじめまして。ぼく鯛の鯛です。鯛の胸びれの付け根あたりにある骨です。よろしく〜。突然ですが、みなさんは自分の生まれ育った国についてどのくらい知っていますか?小学生でも英語を勉強する時代、外国人と接する機会はどんどん増えます。おいしい食べ物は万国共通!簡単な料理を紹介するだけで、言葉の壁を越え、相手との距離がぐんと縮まるきっかけになるかも!ここでは、日本料理のあんなこと、こんなこと、辻調の先生たちにオモシロイ情報を語ってもらいましょう。 |
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「必殺大名おろし!やられた〜〜」というような冗談はさておき、今回は魚のおろし方の一つ「大名おろし」についてお話しますね。「大名」なんて変な名前がついていますが、れっきとした調理師のテクニックなんです。「なんで大名なん?」「大名が魚をおろすの?」そんなはずはありません。
では、どんなおろし方なのかというと、そもそも、このおろし方は細長い形をした小魚に使います。例えば「鱚・鰯・秋刀魚・めごち・さより」なんかが代表的ですね。
魚のおろし方の基本は「腹→背→背→腹」の順番におろして、できるだけ骨に身をつけないようにします。このおろし方だと、身が2枚と骨1枚に分かれるので「三枚おろし」といいます。
だけど、さっき例に出したような魚で「腹→背→背→腹」の順番におろす三枚おろしにすると、手間がかかって早く処理できません。そこで考え出されたのが「大名おろし」です。このおろし方だと多少骨に身はつきますが、早くおろせて身を傷めません。そんな訳で細長い魚に使います。
勘のいい人はもう分かったでしょうが、骨に身が多くつくところから「ケチケチしない」「太っ腹におろす」の意味を込めて、大名おろしと名前がついたようです。
とはいっても、このテクニックはなかなか難しく、多少は身がついてもいいとはいいながら、もったいないので、食べられる身はできるだけ骨につかないようにしたいものです。だから、意外と気を使うおろし方なんです。
もし、みなさんが大名おろしをすることがあれば、大名の気分になっておろしてみてください。きっとこんなフレーズが聞こえてきます。
「越後屋お前も悪よのぉ……」
「お代官様こそ悪でございますな……」
「はっはっは〜〜」
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