加納 : 「もしかしたら、私の親友が結婚して東京に行ってしまうかもしれへん。東京やって!やって行けるんかなぁ……。あー、心配やわぁ。」 |
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立嶋 : 「その人って、もしかして、長年僕とくっつけようとしてた人ですか?」 |
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加納 : 「うん、そう!立嶋先生と結婚してくれてたら、関西で一生暮らせたのに……。心配やぁ。だいじょうぶかなぁ?食べ物も合わないんちゃうかなぁ。」
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立嶋 : 「ホントに友達が心配なんすか?今から何とかお菓子のトークに結びつけたいという無茶ぶりのような気がするんすけど……。」 |
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加納 : 「あっ!やっぱりバレましたか(^^;)。関東と関西のお菓子の違いについての会話にしたかっただけなんだけど。」
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立嶋 : 「前置きが長すぎます。で、何が作りたいんですか!」
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加納 : 「ぜんざいしたいな……。っていうかそんなに怒らんでもいいやん。」
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齊藤 : 「加納先生!ぜんざいやるんですか?すごくいいと思います。でも夏ですよねぇ……。夏にぜんざいってどうかなぁ……。ひんやりしたデザートみたいにしたらどうでしょうか?それと質問なんですが、ぜんざいって関東と関西違うって本当ですか?」 |
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加納 : 「いい人やなぁ……齊藤先生は。T嶋先生と違ってやさしいなぁ。そして、ひんやりのアイデア頂くよ!質問の答えなんだけど、関西は粒餡のものをぜんざい、こし餡のものをお汁粉っていって両方とも汁気の多いものなんだよ。関東は、粒餡、こし餡関係なく、柔らくて汁気の多いのがお汁粉で、汁気が少なく餡に近い状態のものをぜんざいっていうんだよ。たぶん。では最後に、今回怒ってばかりの立嶋先生に質問です。ぜんざいって変わった名前ですけど、由来は?」
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立嶋 : 「答える前に、僕は怒ってませんよ。ぜんざいは漢字では『善哉』と書かれるのが一般的です。これはもともと仏教の言葉で、『とても良い・実に良い』なんていう意味があるそうです。初めて食べたのは一休禅師だといわれていて、とっても良いものだ!という意味をこめて『善哉!』っていったそうです。この言葉は訓読みすると、『よきかな』って読めるところからも、良いものっていう想いが伝わりますよね。ただ、一休さんの活躍した室町時代にぜんざいはあったようですが、とんちの話は江戸時代に作られたものが多いようなので、この説も怪しいところはあるようです。たぶん。」
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重松 : 「『たぶん』ってなんですか?言いたいことははっきり言わないと、通じませんよ!ねぇ、齊藤先生!」 |
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齊藤 : 「あ、ハイ。今回紹介するぜんざいについて説明します。ひんやりとした白玉団子にかける冷たい餡は、葛粉を加えているので、口どけのよいものに仕上がっています。私もたぶん。」 |
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加納・立嶋 : 「いい後輩だなぁ〜。齊藤先生は。」 |
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