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「半歩プロ」をテーマに家庭でできる西洋料理を紹介するこのコラム。まずは個性豊かな担当シェフの声をどうぞ。「フレンチって難しくないよね」「語るで〜!」「対談がしたい!」「研修先のレストランではなー」。えー、お話し中すみません、それは「家庭でできる」料理なんですよね?みなさーん、聞いてますかー?だからテーマがあるんだってばっ!守って下さいよ〜っ!
オリーブと聞くと皆さんはどんなイメージが浮かんできますか?
オリーブやオリーブ油について、多くの人はイタリアという国やイタリア料理にかかせないもの・・・・というイメージをお持ちではないでしょうか。実はフランスにも、とても質のよい素晴らしいオリーブがあります。そんなフランスのオリーブについて少し紹介させていただきます。
まずはオリーブについての基礎知識から
オリーブには大きく分けて2つの色があります。よく知られているのは黒い色のオリーブ(ブラックオリーブ)。もうひとつは緑色のオリーブ(グリーンオリーブ)です。この2つの違いは実の熟し度合いです。グリーンオリーブは実がまだ熟さないうちに収穫し、ブラックオリーブは熟しきってから収穫します。
ニヨンはプロヴァンス地方北部から
ローヌ=アルプ地方に広がる地域
フランスでオリーブの産地として有名なのはプロヴァンス地方などの南仏ですが、ここで紹介するニヨンのオリーブは、プロヴァンス地方北部からお隣のローヌ=アルプ地方にかけて広がる地域で採れるものです。このニヨンのオリーブはフランス国内のみならず、国外でもその味と品質の良さに定評があります。それではなぜ、ニヨンのオリーブに定評があるのか、その理由をこれから少しお話していきましょう。
品質について
ニヨンで採れるオリーブはブラックオリーブで、このオリーブの実にはAOCが認められています。AOC(フランス語読みはアー・オー・セー)は、Appellation d'Origine Contrôlée(原産地管理呼称)の略で、フランスにおける品質保証制度のひとつで、1935年に制定されました。ワイン、ブランデー、酪農製品、農産食品を対象に、ある特定の製品が特定の地域の伝統や文化に根ざした高品質なものであることを保証する制度です。
このようなAOCが、1994年にニヨンのブラックオリーブに認められました。ニヨンのオリーブに課せられているAOCの条件を見ますと・・・・
オリーブの木の品種はこの地域固有のタンシュ種に限る。
植栽密度は最低24平方m当たり1本。
つまり木と木の間隔は4m以上あける。
オリーブの実は1ヘクタール当たり6t以上収穫してはいけない。
オリーブの実の直径は14mm以上の大きさがないといけない。
オリーブの実は木から直接収穫する。地面に落ちた実は失格。
などなど・・・・実に細かく、そして厳しい規制が定められています。
ニヨンのオリーブ
このニヨンのオリーブのほかにフランスでAOCを持っているオリーブは、南仏のニースとニーム、 レ・ボー・ド・プロヴァンスの3地域だけです。
さて、実際に私たちが購入するオリーブには色々な種類があります。オリーブの実は苦味が強いので生では食べず、渋抜きして塩漬け、あるいは油漬けなどにしたものが市販されています。また、種を抜いて詰め物をしたスタッフドオリーブもあります。詰め物の例として代表的なのは赤ピーマンやアンチョビーなど。少し珍しいものではアーモンド、ブルーチーズや生ハムなどを詰めたものもあります。
こうしたオリーブの加工品は、いまではポピュラーになったネット販売や少し高級な食材を取り扱っているスーパーなどで買うことができます。産地や漬け込み方法、その期間などによって熟成度合いや香り、味の違いなどさまざまです。ぜひ、自分好みのオリーブを探してみてはいかがでしょうか!
このコラムのレシピ
コラム担当
イカの詰め物 トマト煮込み
食べてる時が一番幸せ・・・横浜娘。
金子 歩
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