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連載コラム 半歩プロの西洋料理
「半歩プロ」をテーマに家庭でできる西洋料理を紹介するこのコラム。まずは個性豊かな担当シェフの声をどうぞ。「フレンチって難しくないよね」「語るで〜!」「対談がしたい!」「研修先のレストランではなー」。えー、お話し中すみません、それは「家庭でできる」料理なんですよね?みなさーん、聞いてますかー?だからテーマがあるんだってばっ!守って下さいよ〜っ!
屋台に!家庭に!ガレットはいかがでしょうか?
  夏。寒いのが大の苦手な私、佐藤は冬よりも夏のほうが好きです。
  ところが海で海水浴をしたところ、日焼けどころの話ではなく全身やけどのようになったにがい記憶(顔が膿んでしまいました。笑)。それからというもの、夜のお祭りが私の夏の唯一の楽しみになりました。
  なぜお祭りかと言うと、おいしい食べ物がたくさんあるからです。やきそば、たこ焼き、りんご飴などいろいろな種類がありますが、どれもお祭りで食べると、あちこちからの良い香りが食欲を湧き立たせ、賑やかな雰囲気がいいスパイスになって普段よりも一層おいしく感じますよね。

日本の夏祭りの屋台

日本の夏祭りの屋台


  今回はそんなお祭りの屋台にぴったりなフランス料理をご紹介しましょう。
  その名もガレット。そば粉を使ったクレープです。フランスはブルターニュ地方が発祥の地。料理の紹介をする前に、ガレットが生まれたいきさつを、一時期ヨン様に似ていると言われていた相方に説明してもらいましょう。(ホンノ少しだけ似ていると思いませんか?)


  相方の斎藤です。
ブルターニュ地方の市場に並ぶカキ

ブルターニュ地方の市場に並ぶカキ

  ブルターニュ地方と言えば魚介類、特にオマール、ムール貝、カキなどが有名な地域ですが、もともとは土地が痩せていて、フランス人の主食であるパンの原料の小麦を作るには適していませんでした。そのことから同じフランス国内でも、「地の果て、陸の孤島」と呼ばれていたくらいです。

  そこに11世紀末から始まった十字軍の遠征によって、アジアから持ち帰ったそばの種を植えてみたところ、これがよく育つ!この後、そば粉を使っていろいろなものを作り始め、生まれたのがガレットなのです。ガレットは主食にもなりますが、他にもそば粉のかゆ(ブイイ)なども食べられていました。
  またブルターニュ地方はりんごも名産で、りんごから作った醸造酒(シードル)やブランデー(カルヴァドス)なども有名です。ということでこの地方の食卓では、シードルを飲みながらガレットを食べ、食後に甘いガレットと共にカルヴァドスを飲む、という光景も珍しくなかったようです。


[いずれもブルターニュ地方のクレープ屋]

ショーケース内は、左がクレープ、右がガレット。注文すると広げて温め、具材を包む クレープ屋の看板

ショーケース内は、左がクレープ、右がガレット。注文すると広げて温め、具材を包む

クレープ屋の看板


  日本の主食の米に置き換えてみるとちょっと考えられないですよね。ご飯とお味噌汁を食べて、食後にお米にあんこをのせてお茶を飲む。(ん?例えが間違っているような・・・)。パリでは特にモンパルナス駅(ブルターニュ地方からパリへの鉄道の終着駅)近くには、たくさんのクレープ屋(そば粉のガレットと小麦粉のクレープ両方販売)があります。

  ちなみに日本でも同じような現象が起こっている地域があります。信州です。信州も土地が痩せているのでそばや、りんごの栽培が盛んです。去年、長野のほうに旅行に行った時のことですが、なにやら人だかりができているお店を見つけ覗いてみると・・・、なんと、そば粉クレープ専門店。日本版ブルターニュ発見っ!
  と、この辺りで夏の日差しを浴びると透けて見えるらしい佐藤さんにお返しします。

自家製ソーセージ

自家製ソーセージ

  ではここで、お祭りの屋台にぴったりな料理の話に戻って、そば粉を使ったガレット料理を2種類紹介します。
  1つは卵、チーズ、ソーセージを使ったシンプルなものです。ここでは羊肉で作ったピリ辛のメルゲーズというソーセージを使っていますが、どんなものでも構いません。私が実際に屋台をやるとしたら、自家製ソーセージにして店頭で燻製をかけ、網焼きにしたものを使いますね。
お客さん、来そうじゃないですか。写真のソーセージはみんなでバーベキューをしたときに作ったものです。
  もう1つは魚介とホワイトソースを合わせたものです。こちらは持ちやすいようにロールにしてみました。

  これまで屋台に視点を置いて話してきましたが、屋台で出せる=家庭で簡単に作れる、という意味も込めていますので、朝食時や小腹が空いた時などにぜひぜひチャレンジしてみてください。
  以上、エコール 辻 東京のカペッリーニとブカティーニがお伝えしました。




このコラムのレシピ

コラム担当

レシピ アスパラガスとソーセージのガレット
  レシピ 魚介のクリームガレット
 

うまいものには涙を流す料理人
人物 佐藤 敦
ノリ物好きな料理人
人物 斎藤 久則
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