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「作るのが好き、たべるのは大好き、そしておしゃべりも大好き」という三人娘が、楽しくおしゃべりしながら、お菓子作りの秘訣を伝授。さても女三人寄ればかしましい?いえいえ、「菓子まし娘」はどんどんお菓子が増えていくという意味もこめて「菓子・増し」なのです!基礎からはじめて、作り方をくわしく解説していますから、お菓子作りがはじめてという人でも安心してチャレンジしてください。 |
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カーニバルの揚げ菓子 |
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知恵美(以下C):
今日はイーストで発酵させたビューニュを揚げます!食べた時にさくっとしたビューニュbugneです。
少し前にフランス語の先生から「この配合は絶対おいしいから」とビューニュの配合もらったんです!おばあちゃんがいつも揚げてくれていてどこの家のものよりおいしいからって。でも、その配合・・・どこ行ったんだろう?なので今日は、学校の教科書の配合です・・・
亨子(以下K):
じゃ〜揚げたてサクサクが頂けるわけね!!菓子ましで揚げ菓子は珍しいね。2回目位かな?以前にシュー生地を揚げてつくるベーニェ・スフレを作りましたね。
フランス語の先生のも気になるけど今回は学校の配合なのか。このお菓子もお母さんやおばあちゃんが作る家庭菓子でもあるんだね。なじみのお菓子でいうとホットケーキみたいな感じかな。
麻紀(以下M):
ホットケーキ〜???我が家の定番の家庭菓子といえばドーナツと大学いもかなぁ・・・大学いもって呼んでたけど、『おやつ!おかし!和菓子!』 で紹介されているようなタイプの大学いもではなくて、中華料理屋さんのデザートでよく見かける、さつまいもの飴煮、サツマイモ揚げて砂糖を溶かしたアメでからめてるやつ!!あれ大好き〜☆でもうちの母親、良く失敗してシャリッシャリのやつ食べさせられてましたけど(^^ゞ
このビューニュってフランス校のあるリヨンの名物揚げ菓子ですよね。カーニバル(謝肉祭)の時に作られるって聞いたことあるけど・・・?
C :
ビューニュもイーストで発酵させるタイプとベーキングパウダーで膨らませるタイプがあるんですよ!!
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各地のカーニバルの 揚げ菓子 |
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ドイツのクラップフェン (ジャムやクリームを詰めた 揚げパン) |
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クラップフェンのかわいいポスター |
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イタリアのガラーニ |
名前もいろいろあって南仏の方は「オレイエット」、リヨンは「ビューニュ・ド・リヨン」、他に「メルベイユ」とか・・・カーニバルのあとは肉、乳製品等を食べない期間(四句節)があるからその前に卵や牛乳を使ってしまえ!という事でクレープやビューニュが食べられているところがあるそうです。今はカーニバルといえば、リオが有名ですよね。
K:
そうね〜でもわたしたち的には、フランスは二ースのカーニバルかな?(ヨーロッパ3大カーニバルの1つとか)見に行くチャンスを逃したのが心残り・・・カーニバルってだいたい2月〜3月の土曜日〜4日間位かな?陰暦(月暦)によってお祭りの期間が毎年違うんだって。ちょうどこの頃はミモザの花も綺麗で、ミモザ祭りやレモン祭りなんていうのもあったり・・・これからやって来る春の訪れも楽しむんだね。先生達は行った?
M :
実は私も・・・2年間もフランスにいたのにお祭りらしいお祭りには行ってないんですよね〜。残念。これらのお祭りって2月、3月の寒〜い時期に行なわれるから暖をとる意味もあってたき火をたいて、その火を使って作られたお菓子がクレープ、ワッフル、ベーニェ(揚げ菓子)というオーブンを使わなくてもできるお菓子で、今でもお祭りといえば・・・という定番になったとか。
C :
ミモザは私も見逃しました・・・次こそは!!って決めてます。他のお祭り行きましたよ!近場ですけど。ワインの神様を祭って収穫を祝うお祭りや、オルゴール祭り、音楽祭などなど。よく売られていたのは、アーモンドをからから混ぜながら糖衣をかけている屋台とか、焼き栗、ヌガー屋さんが多かったかなぁ。揚げ菓子の屋台もあってベーニェを揚げているのは見ました。お祭り以外もブロカント(のみの市)に行くと見かけましたよね!?
K: のみの市で屋台のベーニェは・・・ ゴメンm( _ _ )m知らない。でも、でもその前を通るといい香りがするのは間違いないね。
カーニバルというのは、悲しくも、その祭りが終わるといよいよ肉を絶つ厳しい日(四旬節)が始まる(^_^;)んだね。肉を絶つといっても今では贅沢品を断つというのが主な話のようね。
贅沢な食材で栄養のある卵を使ったこれらのお菓子が、このカーニバルの時期に多く食べられる理由でもあるんだね。
そして祭りの最終日はいつも火曜日mardi grasマルディ・グラともいうのよね。フランス語でmardiは火曜日、grasは脂肪質とか太ったという意味ね。じゃ次の日は?
C : 灰の水曜日と呼ばれています。太った火曜日ってすごい名前ですね。なんだか、お肉やおいしいものをお腹いっぱい食べている私って・・・反省です。
では、ビューニュの成形ですが、“手綱こんにゃく”の形にしますよ!細長い長方形に切って、真ん中にもきり込み入れて、半分をその切り込みに通す・・・と。この前この話をしたら分からない若者がいて、ちょっとびっくりでした。麻紀ちゃんはもちろん分かりますよね!?油の温度は170℃で揚げてね。
M :
手綱こんにゃく・・・もちろん分かりますよ!でもこれ知ってるのって年代ではなくてどれだけ料理のことを知ってるかじゃないですか!?たぶん・・・
あぁ〜私も反省しなきゃだなぁ。毎日毎日お腹いっぱいたべて、呑んで。。。わかっちゃいるのに止められない(^^ゞ
ところで油の温度170℃って温度計がないときはどうしたらいいんだろ?
K: そりゃ〜天ぷらと一緒でいいんじゃないの? 間違っても素人が指を入れるなんて事したら・・・大変!!ちょっと切れ端を落として見てゆっくり生地が上に浮かんで来るような状態で、遅すぎても、早すぎてもダメだね。生地も薄いから早く揚がりそうだし。
“さぁ〜そろそろかしら。 粉砂糖持って待ってますよ!!”
C :
油の温度はおっしゃる通り!!やっぱりお菓子作るには料理のテクニックも必要ですね。生地を切る時ですが、生地の面積が大きいまま油に入れるとものすごく膨らんで怖いので細長く切った形が良いですね。では、すぐに粉砂糖をたっぷりかけて熱いうちに召し上がれ。
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【豆知識】
カトリック教では、十字架にかけられたキリストの復活を祝する復活祭が一年のうち最も重要な行事であり、復活祭を起点として、キリストの生涯になぞらえた年間行事が行なわれる。
●復活祭(パークPâques):イースター。春分後の満月の後に来る日曜日。
●四旬節(カレームcarême):灰の水曜日(メルクルディ・デ・サンドルmercredi des Cendres)から復活祭前日までの、日曜日を除く40日間のこと。肉断ちなどの節制(斎戒)を行なう悔悛の期間。
●謝肉祭(カルナヴァルcarnaval): カーニバル。肉断ちの四旬節に先立って3〜7日間行われる民衆的祝祭。
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