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連載コラム 菓子まし娘のお菓子講座
「作るのが好き、たべるのは大好き、そしておしゃべりも大好き」という三人娘が、楽しくおしゃべりしながら、お菓子作りの秘訣を伝授。さても女三人寄ればかしましい?いえいえ、「菓子まし娘」はどんどんお菓子が増えていくという意味もこめて「菓子・増し」なのです!基礎からはじめて、作り方をくわしく解説していますから、お菓子作りがはじめてという人でも安心してチャレンジしてください。
菓子まし娘の カヌレ・ド・ボルドー よもやま話
ボルドーの伝統菓子

カヌレ・ド・ボルドー
ボルドーのとあるカフェでの写真。コーヒーの横にちっちゃなカヌレが添えられていました。
ボルドーのとあるカフェでの写真。コーヒーの横にちっちゃなカヌレが添えられていました。
麻紀(以下M): 今回は、何年も前にブームは終わっちゃったんですが・・・・・カヌレ・ド・ボルドーを紹介したいと思います。周りはカリッと、中はもちもち!ふわっと香るラム酒の香り・・・・・もぉ〜大好きです(^^)カヌレを求めてボルドーに行ったなぁ・・・・知恵美先生は行きました?

知恵美(以下C): 行きましたよ。結構お店によって固さも、ラムの加減も違うんだよね。日本のものとはちょっと違うような!?もっと、もちもちしてるような気がしたんだけど。亨子先生は?

亨子(以下K): もち行ったよ!あの頃は確かフランスへ行く前にブームが来ていたので、東京のお店でも食べ歩きに行ったの!!フランスでは数軒のお店で買って、移動中の電車の中で食べ比べした記憶が・・・・

蜂の巣状?の断面
蜂の巣状?の断面
M: カヌレってボルドー以外の地方では見たことないような気がします。フランスの地方菓子って修道院生まれのものが多いですよね!このカヌレも確かそうですよね?その昔、各家庭でオーブンを持つことは困難で、当時、権力を持っていた修道院や教会などがオーブンを所持していて、で、農民にオーブンを使わせる際には税としてバターやはちみつ、卵などを納めさせていたんですって。これらの材料を手にしたのをきっかけに修道院でお菓子作りがはじめられたんですかね。

C: そういう話はよく本にも書いてあるよね。マカロンもそのひとつだし。今と違って、蜂蜜やバターなんて超高級品だったのでしょうね。蜂蜜が菓子を作ったとまで言われているもんね!カヌレ型に塗る蜜蝋(みつろう)なんかも、一般的にはなかなか手に入らなかったでしょうし。

K: 蜜蝋は蜜蜂の巣の材料なんですよね。修道院によってはミツバチを飼って、蜂蜜を作り、蜜蝋からろうそくも作っていたとか。それに、このお菓子はボルドー地方の古くからの伝統のレシピを守り続けていくために“カヌレ組合”というのがあったり、町おこしのためにお祭りなんかもあるみたいね。で、カヌレってどういう意味だった?

36個入りの箱(ボルドーのBAILLARDRAN)
36個入りの箱(ボルドーのBAILLARDRAN)
M: カヌレって「溝のついた」とか「(縁が)ぎざぎざの」とかって意味ですよね。あの形そのもの!カヌレ(キャヌレ)の口金っていったら星の口金を指しますし、ぎざぎざの抜き型もカヌレ(キャヌレ)の抜き型って言いますよね。カヌレの型って銅製のものが多いけどっていうか私、銅製以外のものって見たことないんですけど、やっぱり熱の伝わりがいいから銅が選ばれているんでしょうか? どう思います?亨子先生!

K: んっ!ん〜そうだろうね、きっと。焼成時間が長くかかるから、できる限り熱伝導がいいものとされたんじゃないかな。最近ではステンレスやシリコン製のものがあったりするけど、やっぱり焼き色が付きにくいみたいね。

C: 銅製品の製菓器具って値段が張りますね!でも、長持ちもするし、見た目もかわいいからインテリアにもなるし。別の素材で焼いたカヌレって、やっぱりカヌレ独特のつやとかは変わるのでしょうね。シリコンは本当に便利だけどお菓子の表情が型で焼いたものと違うよね!?マドレーヌとかフィナンシエとかでも。今回の型は銅製のもの?

未精製の蜜蝋(フランス産)
未精製の蜜蝋(フランス産)
蜜蝋を精製した製品
蜜蝋を精製した製品
M: 銅製を使っていますよ。そして型に塗る蜜蝋ですが、精製して溶けやすいようにタブレット状にしたものが製菓用に売っています。だけど精製すると香りや色がなくなってしまうので・・・・今回は未精製の100%の蜜蝋(フランス製!!)を使用しています。つやっつやな焼き上がりですよ〜!

(蜜蝋は英語でビーズワックス。食品添加物として認可されています。ただし、ビーズワックスという名前で売ってる製品には、蜜蝋をベースにした家具用のワックスもあるから混同しないで!)

C: このお菓子、焼くのって難しい?生地を作るときに何かコツとかあるのかな。

麻紀 M: 焼くのはそんなに難しくありません。型に流すときにあまりたくさん入れすぎてしまうと、焼いている途中で生地が型からあふれ出して、型よりも膨らんでしまって生地が宙に浮いた状態になり、頭の部分(焼いているときは底の部分)に焼き色がつかなくなってしまうので、型の8分目くらいにしましょう。型に蜜蝋を厚く塗ぬってしまったときも同じようになってしまうので、くれぐれも型が熱いうちに蜜蝋の処理をしましょうね。アパレイユは言い換えればクレープ生地なので混ぜるだけ!簡単にできますのでぜひ!!実際に作ってみてカリッともちもちの食感を楽しんでください。この食感を楽しむには焼きあがった日に食べてしまうのが一番です!ではさっそく!いっただきまぁ〜す(^^)/

C: K: あっ!ずる〜い!!私も食べる〜〜!!!



このコラムのレシピ

コラム担当

レシピ カヌレ・ド・ボルドー

菓子まし娘
人物 鈴木 麻紀
人物 古村 亨子
人物 瀬戸山 知恵美
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