| 小林（以下K）: チョコレートと言えばバレンタインだけど、何か思い出ある？ |
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 松谷（以下M）: 製菓学校の学生のときに、友達の寮で泊まり込みでチョコレートを作ったなぁ。夜中の２時か３時頃までかけてすっごいいっぱい、５種類ぐらいのチョコレートを４箱か５箱分ぐらい作った。 |
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| 大林（以下O）: へぇ。で、誰にあげたん？ |
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| M: 学校の友達とか友達のバイト先の先輩とか。結構きれいにいっぱいできたから写真を取った思い出がある。 |
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| O: 私が、一番最初に作ったのは小学生のとき。市販のチョコレートを湯煎で溶かして混ぜて、型に流しただけのものだったけど。湯飲みにチョコを入れて溶けるまでグリグリ混ぜてた。溶けた後も混ぜ続けて、冷めて何となくどろっとしたら型に流してた。その作業で、知らないうちに温度調節が出来てたみたい。たまたま混ぜるのが好きだっただけなんだけどね。 |
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| M: すごいね、自然にそんなことできたんや。 |
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| O: チョコレートのことがわかり始めてからは恐くて触れなかったから、気合い入れて作り始めたのは学校に就職してから。 |
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| M: で？ |
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| O: そのとき、ものすごくいいのが出来たけど、それは妹が彼氏にあげるのを一生懸命教えてたの。 |
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| K・M: かなしぃ〜。 |
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| M: この時期チョコレートの本がたくさん本屋さんに並んでるよね。で、「Mary’s」の、すっごいいっぱいチョコの種類が出てた本を買ったけど、本格的すぎてよくわからへん材料ばっかりだったから結局作れなかった。 |
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| O: 今やったら作れるやろうけどね。 |
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| M: うん。でも、逆に今は、コーンフレークとチョコレートを混ぜただけとかが手軽に出来ておいしいから、そういうのに走ってる。 |
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 K: 私は、色々作ってたなぁ。センター（中に入れるもの）には粉砂糖とアーモンドパウダーとお湯で作ったマジパンもどきにお酒でバリエーションをつけたり・・・。チョコも本を見ながら温度計で測ったりして。
チョコレートって、ただ溶かしただけでは良い状態に固まらないんだけど、知らないでそのまま流し固めると、表面が白っぽくなったり食べるとザラザラしてがっかりするよね。せっかく手間かけたのに板チョコのままの方がおいしかった・・・って。そして温度調節が必要だとわかると今度はめんどうで気軽には作れない。そのへんの事はおいおい紹介していくとして、まずはチョコレートの扱い方に馴れていただくことから・・・。で、今回は、生チョコです。 |
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| M: 今回のは、混ぜて固めて切るだけだもんね。 |
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| O: 配合とか作り方とかさえ失敗しなければわりと簡単かもしれないし。 |
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K: 手をかけるところが少ないので、失敗も少ない。 出来上がりを包丁で切るだけにしてるからね。同じようなものでも、絞ったり丸めたりすると、そのときにさわりすぎて状態が変わることがある。だから今回は、包丁で四角く切るだけで、ココアをまぶして、出来上がりです。で、チョコレートを固めるための型も別にこれにあわせて買ったりしなくても、お気に入りの箱を用意して、汚れないようにラップでもしいてその中に流してもいい。先に箱を用意して、そこに流して形を決めてあと小さくカットすれば、端を切ることもないのでロスが少なくなっていいんじゃないかな。
あと注意して欲しいのは、暖かいところに置いておかないこと。生チョコは夏場は特に冷蔵庫に入れておかないとすぐに柔らかくなっちゃう。 |
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| O: 温度にデリケートなんやね。 |
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| K: うん。だから冬場でも、暖房のきいた部屋は好ましくないんよ。 |
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| M: 生チョコと普通のチョコレートの違いは？ |
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| O: 例えば、ボンボンショコラは、外と中ではチョコレートが違ってて、外が普通のチョコレートで、中の柔らかい部分はチョコレートクリーム。そのチョコレートクリームの部分だけを固めたものを「生チョコ」って言ってるよね。 |
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K: うん。生チョコは、チョコレートに生クリームとかが混ざっているので、もうチョコレートとは性質が変わってしまってるから、扱いも違ってくる。
ちなみにチョコレートは20度以上にならないと溶けないから冷蔵庫には入れない。入れると、外に出したときに温度差によって表面に水滴がつくことがあるから。水って良くないのよね、チョコレートには。 |
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 O: あとは、材料になるチョコレートを買うときにチョコの種類も考えないといけないね。私、昔は、普通の板チョコがスイートチョコで、もっともっと甘いのがミルクチョコやと思ってた。普通の板チョコって、甘いよね。あれはそのまま食べるものであって、お菓子に使うには向いてない。 |
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| M: 製菓材料のコーナーで売ってるはチョコレートは、買うと結構高いから、外国から輸入されているチョコレートを使えばいいよね。 |
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| O: それ、ナイスナイス。 |
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M: 味もビターな感じで大人の味になるし、値段的も手頃だし。
私も友達のおかあさんにそれを教えてもらって、その手があったか！って。 私は、チョコだけじゃなくて、レーズンとかも製菓材料用は高いから、いつも健康食品のコーナーで買ってる。 |
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| O: へぇ。それに最近はスーパーでも外国のチョコをちょこちょこ売ってるよね。 |
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| M: ちょこちょこ？？？ さっむ〜。 |
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| O: あぁ、自分でもさむかった・・・・（笑）。 |
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| M: あと日本製の板チョコだったら、一般にブラックとかビターって名前がついてるのを選んだら、ちょうど製菓材料用の“スイート”かも。明治のブラックチョコぐらいがお菓子作りにＯｋです。 |
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| O: 私は昔、普通の板チョコ＝スイートチョコやと思ってたから、それを使ってたけど、出来たらすっごい甘いの。そのとき甘く出来上がる原因が自分ではよくわからなかったけど、今から思えば選んでくるチョコ自体が甘めやったんやよね。 |
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| K: チョコレートの規格って、国によって全然違うから、国別のチョコの特徴を知っておくといいかも。ヨーロッパの中の国でもそれぞれ違うから、ヨーロッパ統合するのに、規格をどうそろえるか大変だったみたい。 |
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| M: 今回のチョコのバリエーションって何かある？ |
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| K: う〜ん、生チョコの場合はあんまりないかなぁ。 |
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| O: そうやね。生チョコは中になにも入れないで、チョコだけで食べるもんね。 |
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K: 生チョコは口に入れたときのあのとろけるような食感がいいからね。
今年のバレンタインは、ぜひ生チョコに挑戦してみてください。 |
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