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「作るのが好き、たべるのは大好き、そしておしゃべりも大好き」という三人娘が、楽しくおしゃべりしながら、お菓子作りの秘訣を伝授。さても女三人寄ればかしましい?いえいえ、「菓子まし娘」はどんどんお菓子が増えていくという意味もこめて「菓子・増し」なのです!基礎からはじめて、作り方をくわしく解説していますから、お菓子作りがはじめてという人でも安心してチャレンジしてください。 |
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ブルターニュの伝統菓子 |
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麻紀(以下M):
今日は私のだぁ〜い好きな、簡単!おいしい!!ファール・ブルトンを紹介したいと思います。ブルトンというのは、「ブルターニュ地方の」、という意味で、ファール・ブルトンってブルターニュ地方の郷土菓子なんですね。ファールとはもともと小麦やそば粉の粥を指していたみたいです。
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ブルターニュ地方の海 |
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バターの量り売り |
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そば粉のクレープシードルと共に |
亨子(以下K):
そうね、それにお肉の付け合せとして食べるお惣菜だったみたいよ。
ブルターニュ地方も行ったな!このお菓子とクイーニャマン、ガレット(塩味のそば粉のクレープ)とカンペールの街に器を探しに。
知恵美(以下C):
おいしいものがいっぱいですね。やっぱり、乳製品がおいしい地方なのでお菓子もおいしいですね!!ファール・ブルトンって食べた感じは、パン屋さんで売っている、フランによく似ているね。もちもちしていて。
M:
うんうん。このもちもちとした食感が何ともいえません。
ブルターニュ地方といえばもちろん乳製品も有名ですが、ブルターニュ地方を語るのにやっぱりそば粉のクレープは外せませんよね〜。ハムやチーズ、卵などを包んで焼き上げたガレット!!具材はなんでもOKなので際限なく味のバリエーションが広がりますよね!この地方特産のシードルと一緒に食すると…んん〜美味!ってちょっと話がそれちゃいました(^^ゞ この地方は寒冷な気候だから 小麦が育ちにくかったんでしょうか?そば粉のクレープ(ガレット)を主食としていたんですよね。その後、小麦粉も作られるようになったけれど、昔の名残でクレープが名物になっています。このファール・ブルトンもクレープの生地が余ったから型に流して焼いたのが始まりとか?そうでないとか?
C:
私もガレット大好き!おいしいね。で、そばはとっても丈夫な植物なんだって。体にもとってもいいんだよね!!
ブルターニュの端っこはフィニステール(地の果て)って呼ばれているんだよね。きっと昔はそのぐらい人がすんでいない、作物が育ちにくいところだったんだよ。
ファールの語源はファリーヌ(フランス語で小麦粉のこと)から来ているらしいよ。そこからさっき言ってたお粥をさすようになったのかなぁ。ファール・ブルトンとクラフティって何か似てない!?
K:
そういえばこの2つは作り方や材料も似てるしね。作り方は全ての材料を混ぜ合わせるだけで簡単だけど注意しないとダマになったり、弾力や粘りが出たり・・・簡単そうで落とし穴があるかも。
M:
似てますね!!ついでに言っちゃうとカヌレ・ド・ボルドーも味や食感は似てませんか?きっとみんな考えること・思いつくことは一緒だったんでしょうね。もとは家庭で作られていたお菓子だったような気もします。それぞれのお菓子が少しずつ変化して・・・というより、その地方の産物などと合わさって地方色豊かな伝統菓子になっていくんでしょうか・・・
K:
そうね、フランスに限らず色々な国々に地方の特徴のあるお菓子があるね。もちろんお料理もそうだと思う。いずれにしても家庭で作りやすいところがいいね。特にファール・ブルトンは練りこみパイ生地など使わなくてもいいので比較的短時間で作れるしね。今回もやっぱり干しプラムを使っているのかな?
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左がアジャン産、 右がカリフォルニア産の断面 アジャン産は中まで色が濃い |
M:
はいっ! いつもより多めに使ってま〜す(^^)v 私、干しプラム大好きなんです!!ほっとくとそのままムシャムシャ食べちゃいます。干しプラムはカリウムや鉄が豊富だから貧血解消にもいいし、ペクチンを多く含むので整腸作用があって便秘解消にも役立つし、しかも!ビタミンAやBも多いので美肌効果も抜群!って女性には、いや男性にも喜ばしい素敵なフルーツなんですね。フランスでは、いろんな種類のフレッシュプラムを見かけました。
C:
たくさん種類はあるね。青いプラムがおいしかったなぁ。レーヌ・クロードって名前だった。スーパーに行くと、それを味見と称して食べている人もよく見かけなかった?サンドイッチ食べている人にはびっくりだったけど!
M:
ほんとそうそう!フランスに行って一番びっくりしたのってスーパーでの味見かも!普通に売ってる商品を食べちゃうんですよね。日本では考えられない!!でも、そんなシステム?習慣?にもすぐに慣れちゃって私もぶどうを買うときなんか味見・・・やっちゃってたなぁ・・・
C:
えーっと、今回使っているプラムはアジャン産のだよね。黒くて大きくて食べ応えあるね。家で作るときはどんなのでもいいの?プラム入れないとダメ?
M:
あっプラムのお話でしたね(^^ゞ えっと今回使った干しプラムはフランス・アジャン産のものです。大粒で柔らかくて風味が良くて。干しプラムがなければレーズンでもいいですよ。フレッシュのさくらんぼと一緒に焼くとクラフティっぽくなるかな。干しプラムが少し固かったり、独特のにおいが気になるのなら、シナモンやラム酒、柑橘類の香りをつけたシロップに漬けて柔らかくしてから使うといいですよ!
K:
使うときは種をとって使わないとね!作り方は混ぜるだけって言ったけど粉類の中に液体を少しづつ加えないと難しいね。液体の上に粉が浮いたり、ダマになったり・・・で、すぐに焼きたいけどやっぱり粉と液体で少し粘りが出ているから充分に生地を落ち着かせて(休ませて)からがいいね。
C:
そうですね。それを陶器の型に流して、時間はどのくらい焼くの?これって焼き上がりはどうやって確認?焼けたらすぐ食べちゃってもいいのかなぁ!?陶器の型に入れて焼くとそのままテーブルにも出せるからおしゃれよね。
M:
焼き上がりは柔らかいし、くっつきやすい生地なので型からきれいに外すのが少し難しいんですね。なのでやっぱりそのまま食卓に出せるような陶製の器が好ましいですね。耐熱容器ならグラタン皿でも何でもいいですよ。焼くのは30〜40分くらいとちょっと長めです。中心を触ってみてぷるんとした弾力を感じる&おいしそうな焼色がついていれば焼き上がりです。
熱々を食べても、熱が取れた頃食べてもどちらも、ん〜(>_<)おいしいですよ!冷蔵庫に入れちゃうとおいしさ半減・・・なので、できるだけ早めに食べちゃいましょう!
K・C : あっ 私も食べる〜〜!!
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