直子(以下N): ブルターニュ地方と言って思い浮かぶのは、なんと言ってもクレープ!! クレプリー(クレープ専門店)で食事として食べるのがポピュラーだけど、サン・マロ(ブルターニュ地方の観光地)で、クレープで包んだお菓子ばっかり売って いるお菓子屋さんに出会ったことがある。 |
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治代(以下H): そうねえ。日本じゃあ考えられないけど、焼いたクレープだけを、すごく簡単に包装してお菓子屋さんとか、スーパーにまで並んでたりするよね。 |
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亨子(以下K): それと日本のお菓子屋、パン屋でも一時ブームになったクイニャマン(クイニー・アマン)。発酵生地を折り込んで作るのでフイユタージュに似ているかな。ブルターニュにはこの地方独特のお菓子がたくさんあるね。 |
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N : 菓子屋の店先で、プラム入りファー・ブルトンを、積み上げて売っていたのはびっくり、あまりにもシンプルすぎて・・・「なんだこれは。粉が入ったプリン?」みたいな。 |
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H : うん、それは、「クラフティ」に似た食感。なんともいえない素朴なお菓子だよね。それと、なんと言っても一番よく見かけるのが、今回紹介する「ガレット・ブルトンヌ」とその親のような「ガトー・ブルトン」。 |
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N : 大きさも違うけど、バターの配合が多いのがガトー・ブルトンなんだって。アーモンドパウダーが入ってもっと厚みが薄くなると「ガレット・バー・ブルトン」。 |
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K : さっき“ブルターニュにはこの地方独特のお菓子がたくさんある”って言ったけど、ブルターニュはノルマンディーと同じく乳製品の産地だからお菓子も多いんだよね。それとブルターニュの南にあるゲランド半島と言ところは塩づくりで有名だから、有塩バターも多くて、それをお菓子に使うのが特徴。 |
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H : ブルターニュ産のバターはあまり見かけないけど、このゲランドの塩は最近日本でも手に入るようになってきたね。 |
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N : そうそう、袋に入ったのとか、小さいケースに入ってたりね。 |
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H : 今回の「ガレット・ブルトンヌ」を作る時に国産の無塩バターにこのゲランドの塩を加えてみるといいんじゃない!? |
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K : いいかも!作り方は材料を混ぜていくだけなので特別難しくないよね? |
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N : そうね。バターを混ぜやすい硬さにするため、前もって冷蔵庫から出しておいてもらえば、生地作りは、簡単。バターが硬いからと言って、間違っても湯煎で溶かしたりしないこと。 |
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H : バターをたっぷり使う生地だけに、おいしいバターを使うことと、さらにそのバターの状態にも気をつけなきゃ、あの独特のサクサク、ホロホロ感がなくなっちゃうね。 |
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K : 成形する時にはどんなことを注意すればいい? |
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N : 生地を伸ばす時に、フリーハンドじゃなく、1cm位の厚みのものを二つ用意しておくと簡単にできるよ。伸ばしてすぐに抜こうとすると抜きにくいので、少し冷やしてから型で抜くといい・・・・。でも、クッキーのようなものだから、そんなに、神経質にならないで、気軽に作ってみて欲しいな!おいしいバターや塩が手に入ったときには、是非!!! |
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