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「作るのが好き、たべるのは大好き、そしておしゃべりも大好き」という三人娘が、楽しくおしゃべりしながら、お菓子作りの秘訣を伝授。さても女三人寄ればかしましい?いえいえ、「菓子まし娘」はどんどんお菓子が増えていくという意味もこめて「菓子・増し」なのです!基礎からはじめて、作り方をくわしく解説していますから、お菓子作りがはじめてという人でも安心してチャレンジしてください。 |
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王様のお菓子 |
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知恵美(以下C):ウィーンのお菓子って何だか、とっても温かい感じがしませんか?華やかって感じではないけれど、どこか優雅で。これはお菓子を取り巻く歴史的なことなのでしょうかね!?おいしい乳製品もありますし!いかがですか?
亨子(以下K):そうね、ウィーン菓子は作り慣れないのでどうしても難しいイメージがあるかな。でもドイツ菓子と同じように本場のお菓子はどっしりとして優雅な感じがするよね。
ウィーンの街も公園や教会、カフェがたくさんあって生活しやすそうだね!
直子(以下N):いつ行っても、パリと違って店がなくなってたり移転してたりする事が少なく、10年経っても同じお菓子が並んでいて、ほっとする!!
麻紀(以下M):ウィーンといえば「ハプスブルグ家」ですよね。ウィーンに行った時にシェーンブルーン宮殿(ハプスブルグ家の夏の離宮、今で言ったら別荘かな)を訪れたんですが、その大きさにホントにホントにびっくりしましたw(゜_゜)w
ハプスブルグ家は全盛期にはヨーロッパのほとんど(オランダ・ベルギー・ルクセンブルグ・フランス・イタリア・スペイン・・・などなど)を手中に収めてたんですよね。しかも政略結婚によって領土を拡大していったって。。。 見ず知らずの人のところにお嫁に行くってどんな気分だったんでしょうねぇ〜って話がそれました(^^)ゞ
C:
そうだねぇ。今の私たちにはそんな気持ちはわかりにくい・・・お抱えの料理人も連れてお嫁に行っていた時代だもんね。ルイ16世に嫁いだマリー・アントワネットも・・・そんな気持ちを慰めてくれたのが甘いお菓子だったのかなぁ?そうやって、ウィーンやハンガリーからフランスに伝わったお菓子もあるしね。ちょっと複雑な気分。さて、さて今回のお菓子ですがケーニヒスクーヘンです。生地の作り方がちょっと変わっているんですが、作られたことありますか?
K:
確か、2種類の生地を使うんだよね。1つ目はパイ生地を型に敷き込んで、そのなかに2つ目の生地。別立て生地に小麦粉とバターを刻んだものを入れるんだよね。冷凍パイシートを使うと手間が省けていいね?!逆にパイ生地も作って、残ったパイ生地はミートパイにしてメインのお料理にするのもいいかもね。直先生は作ったことある?
N:
何度もありますよ。中の生地は、材料だけ見て、間違ってバター生地のように作っちゃう人がいるのよね!粉と一緒に細かくしたバターを加えるなんて方法他にないものね!そのバターの溶けたあとが、あの粗いフワフワ感になるなんて誰が考えたんでしょう!って感じ。
M:
ホント!おいしいですよねぇ(^^) あの「もっちり感」サイコーです!! この食感もバターを細かく刻んで加えることで生まれるのでしょうか・・・?
ところでドイツ語を勉強していない私にとっては「ケーニヒスクーヘン」って言葉にどんな意味があるのかさっぱり・・・(××)「クーヘン」って「お菓子」って意味でしたっけ?
C:
そうだよ、クーヘンはお菓子、ケーニヒは王様。1月6日の公現祭に焼くお菓子なんだって。で、面白い話を・・・ウィーンで研修していた人にこのお菓子って見たことある?って聞いたら見たことも無いし、現地の人も知らないらしい!?しかも、フランスにはあるぞ!ケーニヒスクーヘン。という会話になったらしい。確かにフランスでは1月6日はガレット・デ・ロワ(王様のガレット=お菓子)を食べるけど・・・ケーニヒスクーヘン(王様のお菓子)をフランス語訳すると似てない事もないかぁ・・・ 形が王冠に似ているからって言う説もあるけど。
この生地作るときに、メレンゲがぼそぼそしていたり、粉入れてから合わせ方が足りないと、溢れたりすごく膨らんでその後しぼんでしまうので生地の状態をよく確認しながら作ってね。王冠が溢れたら格好わるいですよね。
K:
そうよね。王冠らしく焼成もしなきゃいけないし、生のパイ生地の中にさらに生地を入れて焼くなんてなんだか難しそう!!(××)その辺はどう?
N:
パイ生地はいつもより3つ折りを1〜2回多くして(基本は3つ折り6回)、あまり浮き上がらない生地をごく薄く伸ばして使用しないと、中の生地に熱が伝わりにくいよね。他のお菓子の残りを集めた2番生地でもいいかも!2番生地の場合は縮みやすいので、ごく薄く伸ばして型に敷き込んだ後しっかり休ませないといけないけど・・・。
C:
そうですね。生地が厚すぎると食べにくいし、生っぽいのもおいしくないですもんね!焼く時間はオーブンの機能によっても違うけど、焼き色と、竹串さして中心温度見るのが大切だよね。うん〜ん、いい匂い!!
M:
あぁ〜早く食べたい!!やっぱり添えられるのはコーヒーですよね!
コーヒーはトルコから伝わったって聞いたことありますっ。これもやっぱり戦争の影響でしょうか・・・?
ところでウィンナーコーヒーってほんとにウィーンにあるんですか?あの泡立てた生クリームがたっぷりのっかってるやつ!
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ウィーンのカフェ、オーバラーのアインシュペンナー |
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ハベルカのブフテルン1時間待ち!! |
C:
ウィンナーコーヒーって日本で呼ばれている名前なんだよね!?
向こうでは、アイシュペンナーって名前で、生クリームたっぷり入れてサービスしてくれます。
ウィーンのコーヒーのおいしさは本当にぴかいち!!カフェたくさん行きました?少し前のよもやまで、夜にしか食べれないブフテルンの話しをしたんですが覚えていますか? 去年の夏に、食べて来ましたよ!!写真見てください。
K:
やっぱりフランスとは違う何かを感じるかな。サービスの仕方も小さいトレーにお水とコーヒーが一緒に載せてあったりして、お客さんそれぞれにひいきにしているお店があって、お茶やお菓子を楽しむのは勿論、そのひと時を楽しむって感じだよね?そんな生活うらやましい〜!!
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シュテファン寺院 |
C:
本当にうらやましい!夏は日が長くてからっとしているし、冬は寒いけどクリスマスに向けて街全部がそんな雰囲気になるし・・・街をぷらぷらしてるだけでも素敵!では、では、旅行の写真でも見ながらケーニヒスクーヘンと生クリームたっぷりのアイシュペンナーでも頂きましょうか。
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