直子(以下N): マカロンって、ようやく日本でも知られるようになったけど、フランスでは地方によって色んなマカロンがあって、専門店もあるのよね |
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治代(以下H): マカロン・ド・ナンシーMacarons de Nancyといえば、フランス・ロレーヌ地方の街の銘菓。これは、修道女が考え出したといわれるもの。このマカロンは、表面がひび割れてるのが特徴。今でも、ナンシーには「メゾン・デ・スール・マカロンMaison des Soeurs Macarons」というお店があるよ。 |
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亨子(以下K): それからマカロン・ムーMacarons mous、またの名をマカロン・パリジャンMacarons parisiensはロレーヌ地方のものに比べると表面がツルっとして中が柔らかく、色とりどりで可愛いよね。大きさも大小作れるし。最近は大きめのマカロンにクリームやフルーツをのせて、これで一つのお菓子になっているのを見るね。 |
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知恵美(以下C): なんだかいっぱいあるんですよね、マカロンの種類が・・・。今回作るのはマカロン・ムー(マカロン・パリジャン)ですよね。最近はごまとか抹茶なんていう日本の食材を使ったのもあって、選ぶのも大変! |
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N: そう。並べると色とりどりでまるで宝石店のよう。そして値段も宝石なみに高い。パリでは直径3cmの一口サイズが1個250円位するところもあるよね。 |
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C: 味も色々できるし、かわいいから、こんなのが家で作れたらすごいですよね! |
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N: 初心者向けではないと思うけど、結構作ってる人いるみたいよ。 |
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K: 今回のマカロンは、何風味? |
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N: フランボワーズとチョコレート。フランボワーズの生地は色を変えれば、何味にでも使えるよ。なんと言ってもポイントはメレンゲ。泡立て方が弱くても、泡立て過ぎてもだめ。アーモンドは油を含むので、混ぜてるうちに泡がつぶれないように完璧なメレンゲが必要だと思う。メレンゲさえうまくいけば、よく混ぜてもよいから気が楽。 |
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H: フランボワーズの色は、色粉でつけてるんだよね。 |
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N: そう。 |
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K: チョコレート生地にはココアだね。ただあの独特の形にするには焼き方も難しいような・・・。 |
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N: そのまま焼くと表面が割れてしまうから絞ってから少し置いておくの。指で触ってみて生地がつかなくなったら焼けばいい!プロは、200℃と160℃というような極端に温度の違うオーブンをタイミング良く使い分けるんだけど、そんな事は家のオーブンではできないもんね! |
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H: 間にはフランボワーズジャムをサンド? |
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N: そう、ジャムだけで充分。でも、生地には卵白しか使わないから残った卵黄の使い道に困る人がいるかも知れないということでバタークリームも紹介しました。チョコレートのにはガナッシュをサンド。 |
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K: 生地の色に合わせて中身の色や香りのバリエーションを広げると色々楽しめそう。ジャム、チョコレートクリーム、バタークリーム、それぞれに変化をつけたら・・・。例えば紅茶風味のチョコレートクリーム ピスタチオ風味のバタークリーム・・・。 |
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C: 変わった風味といえば、今は、パッション、ライチ、オリーブなんて出てますよね。
やっぱり食べなれてないからかも知れないけど、おいしいんだけど・・・って感じで、チョコレートとかピスタチオにいってしまうなぁ・・・わたし。 |
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N: シンプルだから、プロはオリジナリティーを発揮しやすいお菓子なんだろうね!素人には、シンプルだからこそごまかしがきかなくて難しいんじゃないかな?色んな味を作りたくなるとは思うけど、まずは基本のマカロンの作り方で練習して欲しいなー。 |
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*サン=ジャン=ド=リューズ:フランス南西部のスペインに近い大西洋岸の港町。 |
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