知恵美(以下C): この黒い色のパイ生地をどうやって作るのか知らなかった昔は、生地にチョコレートを入れて練るのか、ココアパウダーを入れて作るのか謎だらけだったなぁ・・・・今、思えば笑っちゃうような発想をしていたけど初めて作り方を見た時はすごい衝撃!!なんと、バターにココアパウダーを入れて練るんだぁー。びっくりでした。 |
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直子(以下N): 黒いパイ生地なんて、あまり見ないもんね!私がこの生地で思い出すのは、パリの2つ星レストランでスペシャリテだからと頼んだときのこと。食事の最後にこの生地とガナッシュを使った大きなミルフイユが出てきて、あまりのヘビーさに目を白黒させながら食べたよー。 |
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治代(以下H): 私は中学生くらいに買ったお菓子の本に、この生地が載ってて、「これは、チャレンジしてみたい!!」と思い、テーブルの周りをココアだらけにしながら作った覚えがあるなあ。かなり苦労して作ったわりには、生地の浮き上がりは今ひとつだし、味もおいしいのかどうかよくわかんなくって・・・・ |
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亨子(以下K): すごいね!中学校時代に、すでにこの生地を知ってて作ってるなんて。私なんかこの仕事をするようになってからこんな生地があるのかと驚いたのに!!
確かにテーブル周りは汚くなるし、焼き上がりもわかりにくいね。でも、折って行く途中で層の断面が黒・白になってて、パイ生地の仕組み(デトランプとバターの層)が目で見れるから、 改めてちゃんと層になるんだと実感したわ。実は切って見たことがあるの!切ってしまうと次に使うのが面倒になるけど・・・・。
それで今回はこのパイ生地がどんなお菓子に変わるの?? |
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C: 今回この生地を使ってミルフイユを作ります!!チョコレートの入っていない生地で、イチゴを飾ったミルフイユを作ったけど、生地の伸ばし方やお菓子の組み立て方は同じ。飾るフルーツをオレンジに代えて、いつも見ているミルフイユとは違う感じに仕上がります。ちょっとお菓子上達!?って思えるかも。生地の断面が層になるのがきれいに見えるから作業の確認もできるし(バターがきちんと伸びてるか、同じ厚さになってるかなどなど)、頑張って折り込みしようって気になるなぁ。ところで、パリの2つ星レストランで出てくるミルフイユってどんな形でサービスされるんだろう??? |
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K: たいした事はないのよ。クリームもガナッシュだからチョコレートの味だし、形も10cm角くらいの正方形でドンって感じ。フランス人にはいいかもしれないけど、今回の方がずっと食べやすいと思う。 |
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H: やっぱり、組み立ててすぐのミルフイユって、パイ生地がサクサクしてておいしいよね。お店でテイクアウトしたものって、どうしても湿ってしまうもんね。だから、レストランで食べるミルフイユや、自分で組み立てるってのは、ほんと一番おいしい時に食べれるんだ!! |
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K: つい最近、ちょうどこのお菓子の授業をして、チョッと食べたわ!ほんのりココアの香りと苦味とオレンジのクリームが合っておいしかった。飾り方もいちごのミルフイユのようにしたり、表面の飾りもクリームとオレンジ、オレンジの皮やミントの葉などで自由にして。色が茶色と黄色なので見た目も華やかで楽しめそう。
ただ、初心者の方はやはり基本の生地で作った後に応用として作ってもらいたいな。テーブルが粉まみれ+ココアまみれでたいへんなことになりそうだから・・・・ |
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C: ココアパウダーが入っている生地は少し大変かもしれないなぁ・・・・焼き上がりがわかりにくいときは端を少し切って食べてみるのもひとつの手です。作業するテーブルにビニールクロスを敷いておくと後片付けが簡単にできるので、ぜひ挑戦してみてくださいね!! |
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