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「作るのが好き、たべるのは大好き、そしておしゃべりも大好き」という三人娘が、楽しくおしゃべりしながら、お菓子作りの秘訣を伝授。さても女三人寄ればかしましい?いえいえ、「菓子まし娘」はどんどんお菓子が増えていくという意味もこめて「菓子・増し」なのです!基礎からはじめて、作り方をくわしく解説していますから、お菓子作りがはじめてという人でも安心してチャレンジしてください。 |
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M:我が家では、りんごの産地でもないのに毎年、季節になるとりんご箱が常に2〜3箱山積みに!食べても食べても次から次から・・・・というのは、「東北生まれ、東北育ち」の両親宛てに故郷の知り合いの皆さんが送ってくれてたんですね。品種は「ふじ」。とってもジューシーで甘味と酸味のバランスもよくてホントにおいしい(>_<)!!でもさすがに飽きちゃいますよね・・・・なのでそんなときのために!今日は少し目先を変えてタルト・タタンを作ってみようと思います。
亨子(以下K):そう!私の家も長野から「ふじ」が届き、よく食べてたわ。タルト・タタンいいね〜。タルトって言うけど型に生地を敷き込む作業が無いんだよね。
直子(以下N):生地を敷き忘れてあとからかぶせて作ったとか、オーブンに入れるときにあやまってひっくり返してしまったけどそのまま焼いてみたらおいしかったとか、失敗から生まれたお菓子だって言われてるよね。
19世紀末ごろ、料理上手なお姉さんと、美人でおもてなし上手な妹がこのホテルを経営していて、そのお姉さんの作るりんごのタルトがパリにまで評判になって姉妹の名前がついて、タルト・タタンって呼ばれるようになったとか…。フランスのソローニュ地方のラモット・ブヴロン行ったことある?今でもあるよね、そのホテル!
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ホテル・タタンのタルト・タタン |
Hotel Tatin(Lamotte-Beuvron) |
知恵美(以下C):残念なことに行ってないんですよねぇ。皆さんは行かれましたか?次に機会があれば行ってきます!!りんごっていろんなお菓子になるねぇ。すごいねぇ。私なんて、りんごに囲まれて育ったのに、いつもナマで食べてたなぁ。種類はなんでもいいの?お菓子にはすっぱいほうがいいとかよく言うけど・・・・どう?
M:そうですねぇ・・・・あんまり優しい味の水分た〜っぷりのりんごだと、お菓子にしたときに味がぼやけてしまうような気がします。よく「紅玉」とか「国光」を使うといいっていいますよね?「紅玉」って現在日本で作られてるりんごの親って本当ですか?
K:そうなんだ?えーっと・・・・明治時代以降にアメリカから多くのりんごが入って来て、そのなかでも「ジョナサン」という品種が育成、改良され「紅玉」となった・・・・と。なるほどね。そう言えば最近「国光」はあまり見ないけど、生産されてないのかな?
N:そうね、国光も明治時代からあったらしいけど、新種におされて今は見かけない。フランスでは、タルト・タタンにはレネット種、なかでも「カナダ」という品種を使ってた! ゴツゴツして青みがかったベージュみたいな色で、まるでじゃがいもみたいなやつ。これがすごい。熱を加えても汁がほとんど出ず、煮崩れないのよね。残ったものでジャムをつくろうとしたらかえって苦労したけど・・・・。りんご選びは重要なんだと痛感した。
C:そう、そう、このジャガイモみたいなりんごで、タタンを作るとかわいらしいピンク色になるんですよね!それが楽しくて、何台作ったことか。日本にはない色のりんごですね。
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リヨンの製菓店ベルナションのタルト・タタン。
りんごがほんのりとピンク色になっている。 |
レネット種のりんご |
お菓子に向いていると言われている紅玉は、樹になる実の数が少なくて手がかかって大変なんですって、生産するのが。
昔のりんごはもっとすっぱかったイメージがあるなぁ・・・・で、ふじで作ったタタンはどんな感じに仕上がるの?あと、あの銅のタタン鍋がないと作れない?
M:タタンって、次の日になるまで型から外せないから、焼き上げてすぐに焼き色が確認できないじゃないですかぁ。なので家庭で作るときは耐熱性のガラスの器(鍋?)などを使うと、焼いてる途中でも焼色が確認できて便利ですよ!あとは取っ手の取れる鍋なんかでもいいですね。薄手のものより厚手のもののほうがゆっくり柔らかく熱が伝わっていいかも。焼いてる途中でびっくりするくらい果汁が あふれてくるのでできるだけ高さのある型(鍋)のほうがオーブンが汚れないですよ!ふじで作ったタタンは…残念ながらきれいなピンク色にはなりませんが、おいしそうなキャラメル(=カラメル)色に仕上げました。味は保障しますよ(^^)v
K:あ〜食べたくなって来た!!タタンの銅鍋、一番小さいサイズが欲しいなと 思っていたところです。なんかかわいいよね!?
ところで麻紀先生、仕上りの判断や表面のキャラメリゼはどんな感じに教えているの・・・・?特に家庭ではキャラメリゼの器具は無いし、なかなか難しいと思うけど
M:焼き上がりの判断のポイントは、りんごの芯まで柔らかくなっていることと、あふれてくる果汁が澄んできたらOK!かなぁ。キャラメライザー(焼きごて)の代用品 としては…キャンプ用などの小さなガスバーナーで直接焼くか、ヘラなどをガス火で熱して焼いていくか、などでしょうか?何か他にいい方法ありますか?
直子(以下N):鍋の底でキャラメリゼするって聞いた事があるけど、ちょっとね・・・・。りんごはペクチン質でくっついていて固まるので、キャラメルは表面だけのことだから、キャラメリゼは 最悪あきらめてもそれなりにおいしいと思うんだけど、それじゃダメ?
C:大丈夫だと思います。無理にしなくても。でも、できるなら、キャラメリゼしたほうがおいしいですよねぇ。ぱりっと!バニラのアイスを添えて・・・・あぁ、食べたい。この、焼いているときのりんごの良い香りが最高だね!
M:うんうん(^^)冷たいタルト・タタンでもいいですけど、私はどちらかというと常温のタルト・タタンに冷た〜いバニラアイスかカスタードソース!あぁ早く食べたいから急いで作っちゃいましょう!!あっ、だけど今日焼いても明日にならないと食べられないですね、残念!
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