そもそもヨーグルトとは、牛乳を乳酸菌(ビフィズス菌、ブルガリア菌、アシドフィルス菌、サーモフィルス菌、ヤクルト菌など)で発酵させた乳製品のことで、古くからバルカン半島や東地中海沿岸などでは栄養食品として広く作られ、日常的に摂取され続けています。 |
|
そのヨーグルトが健康食品として世界に名を馳せたのは、ノーベル賞学者E・メチニコフの論文によるものです。メチニコフは、「ブルガリアに100才を超える老人が多いのは、彼らがヨーグルトを常食としているからである」として、ヨーグルトを毎日食べていれば身体の老化が食い止められると考えていたのです。 |
|
インドでは、生乳を一度加熱し、冷めてから乳酸菌を加えて発酵させ、ダヒ(ヨーグルト)を作ります。このダヒを攪拌するとマカーン(インドバター)が得られ、残りの液体は飲用にします。これが本来のラッシーです。マカーンを加熱すると脂肪分が分離し、これがギー(インドの澄ましバター)になります。 |
|
ヨーグルトは牛乳に由来する良質のタンパク質やカルシウム、ビタミンB2を含み、爽やかな酸味があるので、牛乳の嫌いな人にも食べやすくなっています。また乳酸菌の酵素により、タンパク質がある程度分解されているので消化が良くなり、カルシウムは乳酸カルシウムとなって吸収されやすくなっています。 |
|
例えば、インドを代表する肉料理にタンドリーチキンがあります。この料理の場合、鶏肉をヨーグルトに数時間つけ込むことにより、肉の筋繊維をつなぐ膜が乳酸により溶かされて隙間ができます。そのため柔らかく、かつ隙間に肉汁が入り、とてもジューシーに焼き上がります。さらにヨーグルトには防腐効果があり、また脱臭効果もあるので鶏肉独特の臭いも半減させ、旨味が増します。 |
|
さて今回のスリカンドですが、プレーンヨーグルトを水切りして残りの材料を加えて混ぜるだけです。甘さは砂糖で加減して下さい。あとは好みの器に入れ、よく冷やせば出来上がり。季節を問わず、とても手軽に作れますから、食後のデザートやおやつ、朝食のアイ・オープナー(目覚ましの一品)として、召し上がってください。特に辛い料理を食べた後には、是非味わって見てください。口の中から辛さが逃げ出し、爽やかな酸味が口いっぱいに広がります。 |
|
|
|