第6回辻静雄食文化賞 贈賞式開催レポート
食分野の教育と研究に生涯を捧げた辻調グループ創設者・辻静雄の志を受け継ぎ、2010年に創設された辻静雄食文化賞選定委員会は、2015年6月10日(水)、明治記念館「相生の間」にて第6回 辻静雄食文化賞の贈賞式を開催いたしました。
辻静雄食文化賞とは
第6回を迎える2015年の辻静雄食文化賞の本賞には、日本の味を支える食材に注目し、それを生み出す自然の力と人の知恵や技を丁寧に描いたドキュメンタリー映画『千年の一滴 だし しょうゆ』が選ばれました。また専門技術者賞には、際立った技術力によって国内外で高い評価を受け、日本料理を世界に、そして後進に伝えている、山本征治氏(日本料理「龍吟」オーナーシェフ)が選定され、選考委員長の石毛直道氏より表彰を受けました。
(写真左)辻静雄食文化賞 (左から:石毛直道氏、柴田昌平氏、辻芳樹
(写真右)辻静雄食文化賞 専門技術者賞 (左から:門上武司氏、石毛直道氏、山本征治氏、辻芳樹
◆第6回辻静雄食文化賞・専門技術者賞 受賞コメント
辻静静雄食文化賞
『千年の一滴 だし しょうゆ』 国際共同制作ドキュメンタリー映画
柴田昌平氏 (監督)
「今回の映画制作にあたり、フランス人のプロデューサーからヨーロッパで和食を広めた人として辻静雄の名前がでてきました。そのような縁の深い方の賞を受賞することができ光栄であり、ありがたく思っています。この映画は大勢の人によって作り上げられた映画です。映像制作においては、私自身が何かを主張をするのではなく、長い時間をかけて食材を育んでこられた方の、そして自然のいいところを引き出す、私自身は「だし」のような存在でなければと、今回の受賞を通して改めて考えました。本当にありがとうございます。」
辻静雄食文化賞 専門技術者賞
山本征治 氏 (「龍吟」オーナーシェフ)
「私が日本料理を志したときには、このようなステージにあがれるとは夢にも思いませんでした。この賞にかかわるすべての方々に感謝いたします。日本料理とは、「その国の豊かさを料理を通じて訴えているもの、目に見えるものではなく我々の精神」であると、私は捉えています。日本に本物があり、我々が日本人として本物を発信できるものは何だろうと考え、私は日本料理を志しました。自然界にある素材、日本の宝を価値あるものとして世の中に伝えようと料理を表現する。その心こそが日本料理のひとつのカタチだと考えます。この賞も自分だけのものではなく、将来日本料理を志す人のために、ひとつの価値として、夢や希望を私自身が伝えていけるように、これからも日本料理に、そして、この道に人生を捧げて頑張っていきたいと思います。」
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