第8回辻静雄食文化賞 贈賞式開催レポート
一般財団法人辻静雄食文化財団は、2017年7月5日(水)明治記念館にて、第8回辻静雄食文化賞の贈賞式を開催いたしました。
第8回を迎える2017年の辻静雄食文化賞本賞には、魚食文化の衰退とその元にある問題を的確に指摘して警鐘をならしている、濱田武士氏の著書『魚と日本人-食と職の経済学』(岩波新書)が、また専門技術者賞には、卓越したバランス感覚で多様な業態の経営を成功させ、地方における料理人とレストランのあり方のモデルを確立した、レストラン「モリエール」のオーナーシェフ 中道博氏が選定され、同財団より表彰を受けました。
(写真左から:敬称略)辻芳樹、門上武司、濱田武士、中道博、石毛直道
◆第8回 辻静雄食文化賞・専門技術者賞 受賞者コメント
第8回辻静雄食文化賞
『魚と日本人-食と職の経済学』
濱田 武士氏(著者)
「今回の受賞は驚きましたが、食文化に精通された方々に賞をいただけたことに感謝しています。私は食べることと働くことが豊かであれば、世の中がよくなるのではないかと思っています。両者は別ものではありますが、魚を獲る仕事がなければ食べることができないように、それぞれの存在がないと成り立たない関係です。自作は、効率を追うことが多い世の中で、食べることと働くことを繋ぎたいという想いで書きました。この想いを評価していただけたことが何よりも嬉しく思います。」
第8回辻静雄食文化賞 専門技術者賞
中道 博氏 (レストラン「モリエール」オーナーシェフ)
「僕たちにとって下支えとなっている、辻静雄先生を冠した賞をいただけたことを嬉しく思っています。若いころは華麗なる料理を目指していたが、アランシャペルの言葉に感化されて、家庭の料理に真実があるのかもしれないと思うようになりました。じゃあ、プロである自分は何を目指せばいいのか。地方では不便だからこそできることがある。不便こそが何かを生むんじゃないかという考えに至って、今もやっています。賞をいただくことは、今歩いている道筋は間違っていない、頑張れよという評価だと思っています。僕は若い二十歳の子たちもライバルだと思っているので、これからも一緒に働く人たちと切磋琢磨して頑張りたいと思います。」
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辻静雄食文化賞とは
<お問合せ>
辻調グループ企画部:小山、渡邉
TEL:06-6629-0206
E-mail:tsujichopress@tsujicho.com
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