茶道を通じて日本文化の奥深さを体験しました
辻調理師専門学校の高度調理技術マネジメント学科の3年生では、
他の学科にはないユニークな授業として、
茶道を茶室で学ぶ特別なカリキュラムが組み込まれています。
今回ご紹介する授業では、日本料理専攻の学生を対象に日本文化の奥深さを体験しながら、
茶道を通じて「おもてなしの心」や「所作の美しさ」を学びます。
茶室という特別な空間での実践的な学びを通じて、
学生たちは調理師として必要な感性や細やかな気配りを養うことができます。
茶道は、単にお茶を点てる技術を習得するだけではなく、
空間や道具、季節感、そして相手を思いやる心を大切にする日本独自の文化です。
この授業では、その精神を深く理解し、料理と同様に、
素材を活かした美しさや調和を追求する姿勢を身につけることができます。
特に高度調理技術マネジメント学科では、
調理技術だけでなく、食文化全体を多角的に学ぶことを重視しており、
この茶道の授業はその象徴的な存在と言えます。
将来、国内外で活躍する学生たちにとって、茶道の学びは文化的な基盤を築き、
ホスピタリティの本質を理解する上で貴重な経験となります。
他の学科にはないこのカリキュラムは、高度調理技術マネジメント学科ならではの特長であり、
学生たちが日本の伝統文化を深く学び、それを活かして世界で輝く調理師へと成長する一助となっています。
では「茶道」の授業を紹介します。
授業の教室はお茶室です。
最初はお待合(寄付)で、席入りと挨拶を学びます。
いよいよ本席に入ります。
一人ずつ襖(ふすま)の開け方や挨拶の仕方を学びます。
先生が横に座ってくださり、一人一人教えて頂けるので安心です。
まずは右手で、次に左手で2回襖を開けます。
床の間で掛物、花、花入れの拝見です。
床正面に座り、扇子を膝の前に置いて、掛物に一例、拝見をします。
続いて花や花入れも拝見します。
上手に出来ていますね
全員でご挨拶。揃っていて素敵ですね。
挨拶は3種類あり、真(しん)・行(ぎょう)・草(そう)の挨拶の練習をします。
まずは真のご挨拶です。
次にお菓子の取り方です。隣の方に「お先に」と草の挨拶をします。
少し緊張していますね
左手を器に添え、お菓子を取ります。
左手の指をそろえると、綺麗に見えます。
袱紗(ふくさ)さばきの練習。
袱紗で棗(なつめ)と茶杓(ちゃしゃく)を清めます。
10月は「風炉(ふろ)」を学びます。
みんなで薄茶(うすちゃ)を点てます。
所作がきれいですね
いよいよ11月に入り「炉開き(ろびらき)」です。
お炭手前を学びます。
留学生も多く、みんな興味津々です。
11月に入り袱紗捌き(ふくささばき)も上手になりました
さらに、茶巾(ちゃきん)のたたみ方です。
11月のお菓子は亥の子餅(いのこもち)です。
縁起の良いお菓子です。
綺麗な姿ですね。
お茶壷について教わりました。
今日で最後の授業です。
最後は濃茶(こいちゃ)の授業です。
濃茶は茶懐石にかかせないお茶。この濃茶を美味しくいただくために茶懐石があります。
みんな真剣です
濃茶も点てます。
いよいよ最後の挨拶です。
先生から、皆さんの将来を楽しみにいています。と温かいお言葉を頂きました。
学生から、茶道を学んだことを将来に繋げたいです!という声もあがりました。
最後に・・・
足袋で学んでいる学生さんもいました。
留学生も多く、正座が大変なので座椅子を使います。
これで集中して学ぶことができますね
茶道を学ぶことで、日本の文化をしっかりと学ぶことが出来ます。
茶室でしっかりと学べる機会はなかなかありません。
貴重な学びが出来ましたね。
3年生前期では、総合演習や調理研究実習でしっかりと学び、後期は総仕上げの時期です。
学生生活も残り少ないです。色々と学び取ってくださいね。
~プロフィール~
辻調理師専門学校 日本料理
若林聡子
日本の四季の美しさを料理で表現する事がとても楽しいです!
高度調理技術マネジメント学科では、