Le Passe Temps(ル・パッセ・タン)
今回ご紹介するのはリヨンにあるミシュラン1つ星のレストラン、Le Passe Temps(ル・パッセ・タン)です。
こちらは2014年にオープンし、2016年度ミシュランで1つ星を取りました。
シェフは韓国人のYounghoon Lee(ヨンホーン・リー)氏。
リヨンにあるポールボキューズ学院の出身者で、
本店のポールボキューズやパリの2つ星レストランで研修された後、このお店をオープンしました。
外観は大きな木の柱と大きいガラス窓で高級感がありますが、
店内に入ると木を使ったテーブルや椅子でスタイリッシュな印象を受けます。
パッセ・タンのメニューはMenu baladeと言われるデセールを含めた5品構成、
50ユーロのコースとMenu signatureと言われるデセールを含めた7品構成、70ユーロのコースメニューがあります。
今回は70ユーロのメニューを注文しました。
まず、コースの最初に出てきたものは、アミューズ2品です。
1つ目は玉ねぎのタルトレットです。
薄く焼いた小さいタルトの上に玉ねぎを炒めたペーストとパルメザンチーズが振りかけられています。
2つ目はトマトとパイナップルのガスパチョ風味です。軽い酸味がこの後の料理の食欲をそそります。
最初の前菜はアスパラガスとトゥルトーという蟹をメインにした料理です。
茹でたアスパラガス、そしてアスパラガスのムースの下には蟹の身のサラダとグレープフルーツの果肉があります。
すべてのパーツを混ぜて食べると様々な食感や風味が広がります。
次の前菜はビュローという貝をメインにした1品です。
ビュローは香ばしくソテーしてあり、付け合わせにはソラマメのピューレとグリーンピース、
オリーブのパウダーがかかっています。春らしい組み合わせです。
貝を焼くというのはフランス料理にはあまりない料理ですが、我々にはとても懐かしい味でありました。
次はフォアグラがメインの料理です。
フォアグラは香ばしくポワレしてあります。
ナヴェと呼ばれる蕪とジャガイモのニョッキが添えてあり、周りには青のりのパウダーがかかっています。
その上からスープが注がれます。このスープには醬油や昆布のうまみが入っており、フォアグラ茶漬けを食べている様なイメージでした。
続いては魚料理です。的鯛のポワレにホワイトアスパラガスが添えてあります。ホワイトアスパラガスの横には豚バラ肉の塩漬けを薄く切ったものが張り付けてあり、塩味と旨みの補いをしています。カリンのピューレがいい酸味のアクセントになっており、淡白な魚とアスパラガス、カリンの相性は抜群でした。
メインディッシュは仔羊を使った1品です。
仔羊のロース肉をしっとり、こんがりローストしてあります。
ジャガイモのローストが付け合わせてあり、行者ニンニクのサバイヨンソースがかかっています。
さっぱりとしたサバイヨンソースと仔羊のジューシーな脂身がとてもマッチしたお皿でした。
デセールは今が旬のイチゴを使用しています。
フレッシュのイチゴとそのジュレ、牛乳のアイスクリームと緑茶のムースがアクセントに添えられています。
写真では見えませんが、一番底には小豆を甘く炊いたものがあり、
すべてを一緒に食べると冷たいイチゴぜんざいを食べているような感じがしました。
どの料理もシンプルな盛り付けですが、1つ1つの素材に仕事がしてあり、
見た目にも華やかで、とてもおいしくいただくことができました。
店の中はカジュアルですが、サーヴィスの方がしっかりと対応して頂けるので、1つ星を取ったのもうなずけるお店です。
リヨンに行った際は是非訪れてほしいお店です!
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Le Passe Temps(ル・パッセ・タン)
住所:52 Rue Tronchet, 69006 Lyon
TEL:04 72 82 90 14
HP:http://www.lepassetemps-restaurant.com/