製菓外来講師 M.Jerome CHAUCESSE(ジェローム・ショセス氏)/Hotel de Crillon(オテル・ド・クリヨン)
今回の製菓外来講師は、パリの高級ホテル「オテル・ド・クリヨン」のパティスリーシェフ、
ジェローム・ショセス氏です。ショセス氏は、ホテル内のレストラン、カフェ、バー、ルームサーヴィスの
パティスリー全般を指揮していらっしゃいます。
講習では、専門誌にも掲載されたデセールをつくってくださいました。また、学生たちにとっては
今後のアシエット・デセール(皿盛りデザート)の実習でも作ることになるデセールとなります。
Finger chocolait
ノアゼットのプラリネをベースにしたカリッとした食感のクルスティアンを底に使い、上にはミルクチョコレートのムースと}
ライムの風味の5㎜角に切ったバナナをのせています。上のらせん模様で筒状のものはメレンゲとアーモンドを使った
ダコワーズの生地を使っています。絞ったダコワーズ生地を筋が付けられる櫛のような道具(日用工具店で
購入されたそうです)で縞模様にして紙ごと筒状にしてオーブンで焼きます。薄く割れやすいのでオーブンから
出すときは注意が必要で、仕上げの最後はその筒の中にライムの表皮を混ぜたバナナのアイスクリームを
詰めるのですが、これもまた細心の注意が必要となります。
ダコワーズ生地に筋をつけているところ 筒にアイスを詰めているところ
ちなみに、名前のFinger chocolait(フィンガー・ショコレ)とは、形がフィンガー・フードのようであることと、
ムースに「Jivara(ジヴァラ)」というミルクチョコレートを使っているので、フランス語でミルクを表す
「lait(レ)」を「chocolat(ショコラ)」に組み合わせた「ショコレ」という造語に由来しています。
助手の学生たちが試食用のお皿を仕上げていきます
プラリネはノアゼットやアーモンドの割合を変えたりして味に変化をつけることができ、バナナなど
その時のフルーツの持つ甘味で砂糖の量を加減することも必要。
見た目も大切ですが味が一番、とおっしゃっていました。
助手(写真左から)
平本 干奈さん
「アシェットデセールは今までピンとこなかったけれど、ショセス先生の仕込みの手順や
モンタージュには感動しました。緊張もしました」
ショセスさん
福原 冴江さん
「ホテルのパティシエールを目指しているのでとてもきれいでていねいな作業が近くで見ることができて
よかったです。まずはていねいな作業を心がけようと思いました」
最後に全員で記念撮影