今回お越しいただいたのはリヨンから南へ40分ほどのヴィエンヌにある2つ星レストラン「ラ・ピラミッド」のアントニー・フレネ氏です。フレネ氏はレジス・エ・ジャック・マルコンやラ・ブイットといった有名3つ星レストランでシェフパティシエとしての実績を買われてラ・ピラミッドへ籍を移しました。ラ・ピラミッドでもその腕前が高く評価されています。

今回、披露していただいたお菓子は、

Poire de notre vallée au naturel en coque de meringue,Neige de sureau

洋梨を主体とした皿盛りデザートの講習でした。
熟した香り高い洋梨と食感のある洋梨を使い分け、エルダーフラワーやレモン・ライムなどの柑橘を合わせることで、洋梨の甘さや香りを引き立てています。洋梨を存分に味わうことのできる皿盛りデザートを披露していただきました。
また、自家製の洋梨を発酵・熟成させたビネーグル（お酢）のジュレや、ジュースをデザートに合わせることで、コース料理を食べた後口の中をすっきりとさせ、単調な甘さの中に心地よい酸味を感じることができます。

写真の洋梨の上に乗っている茶色いジュレは、「オアビカ」というカカオ果実の副産物である果汁を濃縮した
新しい素材であり、花・ライチのような甘い香りが洋梨ととてもよく合います。

初めての皿盛りデザートの講習に学生たちは興味津々！学生たちはフランス語でたくさんの質問をしていました！
その中で学生から、『使用している洋梨の種類は何ですか？』という質問に、フレネ氏は『その時期に採れた地元の洋梨を使用している。フルーツは味が物によって違うので、味見をして他のパーツとのバランスを考えて味の組み合わせ、皿盛りをしている。』と答えてくださいました。
レストランデザートならではの答えに学生たちは視野が広がり、味見の大切さに改めて気づけたと話してくれました。

皿盛りデザートに使用する細やかなパーツづくりを丁寧に学生へ教えてくれました。
最後に、6皿試食を作成していただき、アシスタント研修生も一緒に皿盛りデザートを仕上げました。

研修生のコメント

「普段行っている実習と全く異なる皿盛りデザートのアシスタントを体験させていただき、パティシエとしてのお菓子の幅が広がりました。私が"この作業をしたい！"と、フランス語でシェフに伝えるとすぐに教えてくださり、一緒に作業ができてとても嬉しかったです！また私がフランス語で伝えたことがシェフにちゃんと伝わっていて自分の成長も感じることができました。この経験を生かして更に頑張ります！」

「アシスタントをするのは初めてで緊張していましたが、シェフが優しくフルーツカットや最後の仕上げなど手伝わせてくれました。沢山作業ができとても楽しかったです！シェフとのコミュニケーションで理解できなかったところがあり悔しい思いをしたので、フランス語の勉強ももっと頑張ろうと思います。」

最後にフレネ氏と一緒に記念撮影です！

Merci！M. Anthony FRESNAY