専門講義 M. Jacques THIBAUD(ジャック・チボー氏)
今回はCRIEL(ローヌ・アルプ地方酪農共同組合)に勤務されていた、ジャック・チボー氏をお招きし、フロマージュ(チーズ)についての専門講義を行っていただきました。
チボー氏は引退後も世界各地で乳製品の普及をされており、フランス校にも毎期お越しいただいています。
講義では、フロマージュの製造方法や各地方を代表するフロマージュの種類について、スクリーンで写真や図を見ながら、詳しく解説してくださいました。
フランスでは、村の数だけフロマージュがあると言われています。
今回は代表的なフロマージュについて学びましたが、中には、冷蔵庫が故障したことで保存方法が意図せず変わり、試しに中に入れていたフロマージュを食べたところ美味しく、新しい種類のものとして偶然生まれたというものもありました。
その失敗と味見してみる勇気のおかげで、現在私たちは美味しいフロマージュを食べることができるのですね。
そのような面白い逸話や、「なぜこの形なのか?」などといった、ちょっと気になる内容まで、研究生たちの興味を引くような話を織り込みながら紹介してくださいました。
講義の最後は、試食の時間です。
用意されたのは、手前右側がボーフォール、わらの上にのっているクロミエ、灰色のサント=モール、ド・トゥーレーヌ、緑の斑点があるのはロックフォロール、薄いオレンジ色のリヴァロの5種類。
日本では見たことも聞いたこともない種類のものばかり。
中には強烈な香りを放つものもあり、研究生たちもこの顔です。
レストランでは、お皿の手前から時計回りに少しずつ味が濃くなるように並べるのが一流のサーヴィス。
順番に食べると、よりそれぞれの味をしっかり感じることができるそうです。
試食が進むにつれて、「香りは苦手だけど味はおいしい。」「これ好き!」という声もあがっていました。
「子供の頃はミルクのお風呂に入っていたから、こんなに乳製品が好きなんです。」と冗談もおっしゃるチボー氏。
フロマージュについて熱く語ってくださり、研究生たちにもその魅力が十分に伝わったと思います。