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辻調グループ フランス校

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調理外来講習 M.Eric PRAS(エリック・プラ氏)/Maison LAMELOISE(メゾン・ラムロワーズ)

フランス校教壇から

2019.02.17

本日の外来講師は、エリック・プラ氏。

学校のあるヴィルフランシュから北東へ車で2時間強、ブルゴーニュ地方シャニーChagnyの3ツ星レストラン「メゾン・ラムロワーズMaison LAMELOISE」のオーナーシェフです。
「トロワグロTroisgros」や「ベルナール・ロワゾーBernard Loiseau」などの3ツ星レストランに勤められた後、2009年に「メゾン・ラムロワーズ」のシェフに就任されました。
2004年にはフランス国家最優秀職人章(M.O.F.)を受章されていて、準決勝ではレクレール校のシェフであるナレ先生が審査員の一人を務められたそうです。

まずは一品目
cabillaud de ligne confit dans une huile aromatique, écailles de haddock, bonbon de calamar, bouillon des sous bois
タラの上身を、タイムとにんにくの香りのついた65℃のオリーブ油を使い、中心が42℃になるまで火を通します。その上ににしんの燻製(アドック)をうろこ状に並べ、燻製の香りを強調させるためサラマンドルで表面を軽く焼きます。
周りには、細切りしたイカにトマトパウダーとエシャロットを混ぜ丸めたものと、バターで軽くソテし水とレモン汁で火を通したシャンピニオンを盛り、アクセントでオレンジのジュレ、パセリオイルを盛り付けた一品。
シャンピニオンのエキスをベースにフヌイユ、しょうがとレモンバームに少量のしょうゆを加えた、香りの立つブイヨンが提供されました。

熱々のブイヨンを注ぐことによってイカの身に火が入り、またそれぞれの素材の味と香りが一体となります。このような演出方法をみて、研究生たちは新たな提供方法を学べたようでした。

次に二品目
saint jacques et chou fleurs noix de saint jacques cru et cuite déclinaison de choux fleurs,
un bouillon caramélisé au lard et cazette

帆立の貝柱を使って2種類の火の通し方を披露してくださいました。まずはノワゼット油でシンプルにポワレをします。次にイカの墨を貝柱全体に纏わせてきれいにラップに並べロール状にし、一度凍らせてカットするときれいなマーブル模様が付きます。(写真左上)、こちらの部分は最終的に熱いブイヨンをかけることで火を通します。
つけ合わせはカリフラワーをつかった3種類のバリエーション。

一つ目はカリフラワーのブイヨン。しっかり炒めたカリフラワーに、お店で作られている10種類以上のブレンドしたスパイス風味を加えています。(写真右奥の別添え)
二つ目はキャラメル状になるまで炒めたカリフラワーを型に流し固めたもの。(写真左前)
三つ目は小房にしたカリフラワーを一度茹でて、オリーブ油でオニオン・ルージュのみじん切りと共に軽く炒めたところにコリアンダー、サフラン、ピマンデスプレッド(唐辛子の粉末)、野菜のブイヨンを加え、軽く蒸し煮したもの。
これらを調和よく盛り付け、彩りでパセリオイル、仕上げに生のカリフラワーをすりおろした一品。

こちらも最後に熱々のカリフラワーのブイヨンを注ぐことにより加熱をし、香りの立つ素晴らしい一品となりました。

最後にシェフを囲んでアシスタントを担当した研究生たちと記念撮影をしました。

写真左から今井 優さん、シェフ、高田 将規さん、古庄 達雄さん