調理外来講習 M.Jean-Michel LORAIN (ジャン=ミシェル・ロラン氏)/LA COTE SAINT JACQUES(ラ・コート・サン・ジャック)
今期最後の外来講習は、ブルゴーニュの北に位置するJoigny(ジョワニー)の街にあるミシュラン2ツ星レストラン「LA COTE SAINT-JACQUES(ラ・コート・サン・ジャック)」のシェフJean-Michel LORAIN(ジャン=ミッシェル・ロラン)氏に来校頂き、授業を行いました。
父親であるミシェル・ロラン氏がシェフを務め1971年に1ツ星、1976年に2ツ星を獲得しました。
ご子息であるジャン=ミシェル・ロラン氏が跡を継ぐことになりますが、彼はそれまでに様々なレストランで研鑽を積みます。 ロアンヌのトロワグロ兄弟、パリのタイユヴァンにてクロード・デリーニュ、クリシエのフレディ・ジラルデといった名だたるシェフの元で修業したのちに跡を継ぎ、当時最年少の27歳という若さで3ツ星を獲得しました。以来、3ツ星の期間は15年、現在は2ツ星を維持する伝説的なレストランです。
ロラン氏の料理はブルゴーニュの伝統的な料理がベースになっていますが、決して古臭くなくユニークで華やかな、とても美味しい料理です。もちろん、フランス校研究生の研修先としてお世話になっています。
☆今回披露いただいた料理2品です。
レストランの料理の中でも代表的なものです。
Genèse d'un plat sur le thème de l'Huître
牡蠣をテーマに創世記と題されて考案された料理です。牡蠣といえばブルターニュ、地域で相性の良い食材を厳選してライ麦パンからイメージしてporridgeという粥状のもの。味と彩りのアクセントとしてlaitueピューレ、風味と食感を出したくて生のブロッコリー、カリフラワー、ピンクペッパーを刻んだものをまぶすなど、牡蠣料理の最終形になるまでの過程も一緒に皿に表現しています。
Truffe aux Choux Michel Lorain
トリュフ丸ごと1個使った料理です。トリュフを鶏、子牛など数種類の肉をミンチにしてコニャック、ポルト酒で香りを付けたもので包み込みます。茹でた、ちりめんキャベツで何重にも覆って球体にします。網脂で包み、表面にきれいな焼き色がつくように焼いて、子牛のだし汁、トリュフのジュースで煮込みます。煮汁をそのままソースにして提供します。
シェフの説明の一言一言から、料理に対する思いが明確に伝わっています。研究生も真剣です。
少し緊張した面持ちの研究生。シェフと一緒に記念撮影。
全員で記念撮影。