製菓外来講習 M.Jérôme LANGILLIER(ジェローム・ランジリエ氏)
今回の外来講習は、ジェローム・ランジリエ氏にお越しいただきました。
ランジリエ氏は、2009年の「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー Coupe du Monde de la Pâtisserie」(お菓子の世界大会)でフランス代表チームの一員としてアメ細工とアントルメを担当し、見事チームを優勝に導いた実績のある方です。1999年から2001年まではリヨンの高級トレトゥール「クロスタン Clostant」のシェフ・パティシエを務め、ほかにもレストランやホテル、パティスリーでの勤務経歴も
お持ちです。
現在はアドバイザーとして、ヨーロッパのみならずロシア、北アフリカ、北アメリカや中東まで活躍の幅を広げておられます。また企業アドバイスだけでなく、調理師学校でのデモンストレーションも数多くこなされています。
今回講習で作成していただいたのは、Piña Colada(ピニャ・コラーダ)というお菓子です。
Piña Colada(ピニャ・コラーダ)
ピニャ・コラーダとはラム酒をベースにしたカクテルですが、香り付けにそのカクテルを使っているわけでは
なく、そのカクテルをイメージした1品です。サクサクのタルトの器の中にレモンクリームを絞り、小さな角切りにしたパイナップルを詰めます。香りのアクセントにライムの皮をちりばめるのがポイントです。さらに甘い香りのココナッツのムースを重ね、表面には銀色に色付けされたココナッツの粉末をまぶしています。それぞれの素材の味の特徴をいかして生地の厚さやクリームの量などを決められており、フレッシュ感が際立つとてもバランスの良いお菓子です。
アシスタントを務めた研究生に指示を出して一緒に作業しながら、材料や工程などについて丁寧に教えてくださいました。
講習中の様子
アシスタントを務めた研究生からのコメント
「数多くのコンクールで活躍されているシェフのアシスタントをさせていただけるという緊張と嬉しさの中、講習に臨みました。シェフの技術や手の動きを間近で見て覚える、シェフの言葉を聞き取り行動する、これから先の研修で必要になることを体験でき、今まで不安しかなかった研修が楽しみで早く行きたいという気持ちになりました。自分自身を成長させるためにも語学・技術を今のうちに磨いていこうと思います。」
「普段はキャメラ先生が話して作業をしているのを見て勉強していたのですが、アシスタントはシェフの隣に立つのでさらに近い距離から手元を見ることもでき、見え方が変わりました。次の作業を考えて動かなければならないし、器具の使いまわしも考えることで勉強になりました。初めは緊張していたのですが、シェフが気さくにユニークに話してくれて緊張もほぐれました。作業の手伝いでエコノムを取り扱ったのですが、ココナッツを削るために適したエコノムを選ぶなど器具の選択についても勉強になりました。そしてまだフランス語をしっかりと聞き取れていないので、もっと勉強して話せるようにしていきたいと思います。」
アシスタントの研究生と記念撮影
全員揃って記念撮影