製菓外来講習 Paul KLEIN (ポール・クライン氏)/ Pâtisserie chocolaterie KLEIN(パティスリー・ショコラトゥリー・クライン)
バカンス前最後の外来講習に来ていただいたのは、ポール・クライン氏です。
フランス東部にあるベルフォールにある「パティスリー・ショコラトゥリー・クライン」を経営されています。同店では、プロフェッショナル向けの研修も行っており、また2015年よりパティシエの国家資格教育機関でも教鞭をとられています。
卓越した技術と躍動感あふれるチョコレート細工は、世界でも高く評価されています。
今回はコンフィズリー(砂糖菓子)を中心に紹介して頂き、さらにチョコレート細工で盆栽を披露していただきました。
写真左:ヌガー・ショコラ(Nougat chocolat)
写真右:キャラメル・ムゥ・カシス(Caramel mou cassis)
コンフィズリーの応用としてヌガーはショコラ風味、キャラメルはカシス風味で作っていただきました。
ベルランゴ(Berlingot)
フランスで親しまれているアメ菓子。今回は、ミントで風味づけしています。
着色したアメと、着色していないアメを交互に重ねながら伸ばすことで、綺麗な層を作りリボン状にします。
そのリボンを、丸太状のアメに巻き付けて細長く伸ばし、はさみでテトラポット型に切り取ります。
ボンボン・フーレ・オ・フリュイ(Bonbon fourré aux fruits)
ベルランゴのテクニックを応用したコンフィズリー。ベルランゴと同じようにアメでリボンを作り、ボンボン・フーレ・オ・フリュイでは、中心にパッションフルーツ風味のパート・ド・フリュイを詰めて伸ばし、柔らかうちにカットします。
このコンフィズリーはアメ菓子ですが、口の中で溶かすのではなく、噛んで食べます。アメの食感と甘味、パート・ド・フリュイの柔らかさと酸味が好相性です。
ボンボン・フイユテ・オ・プラリネ(Bonbon feuilleté au praliné)
こちらもベルランゴのテクニックを応用したコンフィズリー。ボンボン・フイユテ・オ・プラリネも外側にアメのリボンを巻き、中心にアメと自家製のプラリネを層にしたものを詰めて伸ばし、柔らかうちにカットします。
こちらも噛んで食べることで、アメのさくさくとした食感と、ナッツの香ばしさを楽しむことができます。
ボンボン・ロック・アンスクリプシオン(Bonbon Rock inscription)
リボンのテクニックは、これまでのコンフィズリーと同様です。断面はクライン氏の名前【KLEIN】というアルファベットになるよう、着色したアメの塊を組み合わせます。
日本の金太郎あめを作るときと同じテクニックです。
棒状に伸ばし、固くなったところを包丁で叩くように切り分けます。
チョコレート細工の盆栽
フランスで日本の盆栽はボンザイ(Bonsaï)と呼ばれ、人気の趣味の一つです。今回、チョコレート細工で作った盆栽は、コンフィズリーを飾る器として使用しました。
今回、アシスタントを担当した研究生は、左から原田京佳さん、ナカムラ ゴンサルベス マイコ ナオトさん、田畑里紗さん、です。
原田さん「(以前にも外来講習のアシスタントをしましたが)今回は自分から、これをしてもいいですかと聞いて、積極的に作業ができて嬉しかったです。」
ナカムラさん「小さいアメですが、均一に伸ばす、素早くカットするなど、簡単に見える作業の一つ一つがとても難しく、諦めそうになりました。」
田畑さん「(クライン氏は)お菓子へのこだわりを強く感じ、(コンフィズリーでの)温度の大切さを学びました。」
アシスタントと記念撮影。
全員で記念撮影。