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辻調グループ フランス校

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調理外来講習 M. Gergrs PACCARD (ジョルジュ・パッカール氏)/La ciboulette(ラ シブレット)

フランス校教壇から

2015.06.30

シャトーでの学生生活もおおよそ半分が過ぎ、夏のヴァカンスが目前に迫ってきました。

    
そんな中、今回の外来講習はシャトーから車で約2時間、フランス中東部のとてもきれいな観光地としても有名なAnnecy(アヌシー)にある1つ星レストラン「la ciboulette」(ラ・シブレット)のオーナーシェフ、Georges PACCARD(ジョルジュ・パッカール)氏に来ていただきました。2014年秋コースの研修生、 関口 智志 君も一緒に連れてきていただきました。
研修を考えている学生にとって、実際に研修している先輩の声も楽しみのひとつだと思います。

     

☆今回披露いただいた料理2品

    

    

Jambonettes de grenouilles, nage de petits pois frais et ecume de sarriette

      
春から初夏を感じる一皿です。
旬の食材である生のグリンピースは、塩ゆでした後2種類の使い方をします。
1つはミキサーで潰してピュレにします。細かく漉してなめらかなピュレに仕上げます。
もう1つは、薄皮まできれいに取って飾りにします。

      

同じくこの季節の食材であるグルヌイユ。そうです、カエルのことです。
足の部分を食べます。3つ星レストランでも料理されるほどの高級食材なんです。
ももの骨を外し、小麦粉、卵、パン粉をつけ、短時間でフライにします。


 

グルヌイユの下処理をシェフから任されている研修生の関口 君

    


講習の助手をする御宿 君(左)、石崎 君(中央)と研修生の関口 君(左)

    

ソースは、温めた生クリームにサリエットという香草を加えて香りを移します。
このクリームをサイフォンにつめ、ムース状の泡にして添えます。

     

    
盛り付けには、グリンピースの若い芽、サリエットなどの香草、セージの花を飾ります。

    

    
Aile de pigeonneau, rissole de pied de cochon, morilles et ail des ours

    

リッソールという包み物を作ります。レストランのあるサヴォワ地方では有名な揚げ物です。
火を通した豚足は、脂や軟骨が残らないように丁寧にほぐし、細かく刻みます。
オレガノ、リベーシュ(野生のセロリ)、エシャロット、粒マスタードを混ぜて詰め物を作り、伸ばした生地で包みます。
仕上げに、油で揚げます。

    

もう一つの付け合せは、モリーユの詰め物を作ります。
鳩の肝臓、エシャロット、モリーユ、ジロールを炒め、リベーシュの葉を加え香りをつけます。
冷ました後、刻んでモリーユに詰め、中身が出ないようにラップで包みます。
このまま、溶かしたバターの中でゆっくりと温めます。

    

ソースには、色よく炒めた鳩ガラで作ったジュをとり、ここにもリベーシュの葉で香りを付けます。
鳩はシンプルにバターでロゼに焼き上げます。
盛り付けには、パセリの葉のフライ、小さなロケットの葉を飾ります。

    

    

学生達を前に、研修生活を話す 関口 君

     

今回の講習では、レストランから香草を持参していただきました。
その土地で採れる旬の香草ト食材を使ってシンプルに料理を作られていました。
大ベテランのシェフ自身が、講習中何度も味見をし、何度も火通しを確認する姿は、学生にとって良い見本になったと思います。

    


シェフと研修生の関口 君を囲んで、助手を務めた 御宿 智之 君(左)と 石崎 太一 君(右)