FRANCE

辻調グループ フランス校

ブログ

調理外来講習 M.Mathieu BARBERT(マチュー・バルベ)/Château de Codignat(シャトー・ドゥ・コディニャ)

フランス校教壇から

2017.01.20

ヴァカンスも終わり、フランス校も後半戦に入りました。

今回はエスコフィエ校から車で2時間ほど、クレルモン・フェランの近くにある5つ星のシャトーホテル・レストラン「シャトー ド コディニャ」からマチュー・バルベシェフに来ていただきました。
12世紀のシャトーを改装したホテル・レストランは、歴史ある調度品をそろえたシャトー内の宿泊施設だけではなく、別棟にも宿泊施設があり、その他プール、テニス場などもあります。
バルベシェフは、コアールシェフとともにM.O.F.(フランス最優秀職人賞)の地方試験の試験監督を務められ、まさにこの地域を代表するシェフの一人だと言えます。
  
☆今回披露いただいた料理2品


La truite en deux façon, marinée et juste saisie,
fine puée de châtaigne à la fève de cacao, citron vert et Sirop de sucre roux
皮を外してタルタルにした生の虹鱒と、皮のみを焼き、身をしっとりと焼き上げた虹鱒それぞれをライムジュース、ペルー産のブラウンシュガー、カカオの実で作ったマリナードで調味します。
このマリナードを、卵黄と水分を泡立てて作るサバイヨンや、根菜や葉野菜を和えるドレッシングのベースとしても使い、すべての食材に同じマリナードを使うことで、味に統一感を出しています。
盛り付けには、卵白を焼いて作った生地でタルタルを包み、カネロニ仕立てにします。
酸味、甘味、香りをバランスよく調和させた一品です。


La râble de lapin enroulé de poitrine fumée, velouté de potimarron à la noisette, jus à la fève de Tonka
うさぎの背肉をベーコンで巻き、100℃のスチームコンベクションオーブンでしっとりと焼き上げます。
背肉を掃除した時に出た骨や筋などから、茶色いジュを作り、甘くヴァニラを連想させるトンカ豆で香りをつけます。
シャンピニョン、うさぎの腹膜、ノワゼットなどで付け合わせを作り、クリのピュレを添えます。
食材として柔らかい食感と甘味さえ感じるうさぎの背肉に、おなじく甘味を連想させるトンカ豆を使うことで、料理に共通性を持たせた一品です。


シェフを囲んで、助手を務めた 小松 由乃さん(左)と土江 真司君(右)