製菓外来講習 M. Nicolas BONNARD(ニコラ・ボナール氏)/元L'EPIAISON(レピエゾン)
今回の製菓外来講習は、製パン講習です。講師は、Nicolas BONNARD(ニコラ・ボナール)氏です。ボナール氏は、
長年にわたりリヨンの旧市街近くでL'Epiaison(レピエゾン)という人気ブーランジュリーのオーナーをされていましたが、
今年になって惜しまれながらお店を閉められました。とはいえ、まだ完全に引退されたわけではなく、
様々なブーランジュリーからアドヴァイスやサポートを求められているそうです。学校での講習の後はカナダに
新規オープンするブーランジュリーのサポートに行くとおっしゃっていました。
初日の講習の様子
講習では、2日にわたって4種類の食事パンの作り方を教えてくださいました。また、ホワイトボードを使って、
パンの作り方の流れもたいへん分かりやすく解説してくださいました。初日は生地の仕込み、捏ね上げたら
冷蔵庫で一晩ゆっくり発酵させます。ライ麦パンの種(ルヴァン)は温かいオーブンの上に一晩置きます。
2日目の講習の様子
Baguette de Tradition Française
いわゆる普通のフランスパンです。生地がやわらかく、成形にコツが要ります。焼くときに生地に切り込みを入れて
蒸気を入れるために、焼いておいた石に水をかけました。バゲットの切り込みの模様は様々で、各店の顔だそうです。
Pain Aromatiques
小麦粉とライ麦を1 :1で混ぜた生地に具を混ぜ込んだスナックパンです。
シェーブルチーズ、ベーコンとトマトのコンフィ、オリーブを混ぜた2種類作りました。
歩きながら食べられる棒状と丸く成形してハサミで切り込みを入れた2種類の成形を見せていただきました。
「Délice d'automne(デリス・ドトンヌ=秋の喜び、秋の美味)」
Seigle Auvergnat
ライ麦が主体の、発酵種を使った重いパン。
大きく丸いものとケック型を使った四角いものを焼きました。
ヘーゼルナッツ、ドライイチジクをフランスパンの生地とはさんだDélice d'automneも紹介してくださいました。
「かぼちゃパンはパン・ド・ミ(食パン)の型でも作りました!」
Pain à la Courge
かぼちゃのペーストを練りこんだソフトで少し甘いパンです。ペーストは生のかぼちゃを蒸して裏ごししています。
種は乾燥させてトッピングに使いました。成形も切り込みもかぼちゃの形にして、同じ生地を棒状に凍らせたものを
刺して軸にしました。
助手(ボナール氏を囲んで、左から)
渡邊 杏樹さん
「学生の時にアルバイトでレストランのパンを作っていたのでボナールさんの横でお手伝いができて楽しかったです。生地の
捏ね方や扱い方がすばらしく生き物を触っているような接し方で感動しました。あの動きを実習でもいかしたいです。」
松井 あかりさん
「いつもはクロワッサンやブリオッシュを作っていますが、食事パンは初めてで生地の扱いの難しさ、身近なパンのことを
知る良い経験になりました。パンのことも考えられるパティシエになりたいです。」
最後に全員で記念撮影