調理外来講習 M. Eric PRAS(エリック・プラ)氏/MAISON LAMELOISE(メゾン ラムロワーズ)
今までの涼しいシャトーの生活がウソのように、今週は日差しも強く、暑い日が続いています。
そんな中、エスコフィエ校ではM.O.F.を受章されたシェフによる講習が3日間連続で行われています。
2日目の本日は、ブルゴーニュ地方Chagny(シャニー)にある3ツ星レストラン「MAISON LAMELOISE(メゾン ラムロワーズ)」のシェフ、Eric PRAS(エリック・プラ)氏に講習をしていただきました。
プラシェフは2004年にM.O.F.を受章され、2008年3月より同店のシェフに就任されています。
今期の学生は、過去にしていただいた講習メニューを実習でも作っています。
プラシェフは、まず材料を確認し、時間のかかるものから作り始めます。
ひとつひとつの作業が早く、きれい。
盛り付け前にはテーブルの上を片付け、仕込みが終わっていることを確認します。
「良い仕込みが、良いサーヴィスにつながる」
ムニュスペシャルに向けて、自分たちの料理を考える学生にとって、作り方や見せ方だけではなく、作業の正確さ、準備の重要性が必要だと感じた講習だったと思います。
☆今回披露いただいた料理2品
Rouget barbet dore, Ecailles croustillantes, artichaut violet cuit dans une huile de foin
Epinard et citron perle, soupe de roche au judru
色よく焼かれたルジェの上に、澄ましバターで揚げた鱗を置きます。
付けあわせには大小2種類のアーティチョーク、インゲン豆、ほうれん草のソテを添えます。
大きなアーティチョークはなめらかなピュレに、小さなアーティチョークは干し草の香りを移した油で柔らかく火通ししています。
ソースには、スープ・ド・ポワソンという魚のスープを添えます。
スープ・ド・ポワソンは南フランスの料理ですが、jurdu(ジュルデュ)という地元産ソーセージの香りを移した油を使い、地元ブルゴーニュの料理としてまとめています。
Gamberro rosso dans l'esprit d'un bourguigon
Crevettes saisies au beurre de crustaces et flambees au marc de bourgogne, sauce civet au pain d'epice
甲殻類の香りを移したバターで焼きあげた大きなエビを、「ブルゴーニュ風」にこだわって仕上げた一皿です。
エビは、marc de bourgogne(マール・ド・ブルゴーニュ)というブルゴーニュ地方の蒸留酒を使って仕上げます。
ブルゴーニュ風付けあわせといわれる、小玉ねぎ、シャンピニョン、ラルドン(塩漬け豚バラ肉を切ったもの)などを使った付けあわせも、調理法や見た目に変化つけて作られました。
サイフォンに入れ、泡状に仕上げたじゃがいものムースは、口の中で溶けるような食感です。
ソースは、炒めたエビの殻にたっぷりの赤ワインを使い作ります。さらに、pain d'epice(パン・デピス)というブルゴーニュ地方の名産品(香辛料がたっぷりはいったパンのようなもの)を加え、ソースに香りと濃度をつけます。