パティシエを目指す人の本気の食べ歩き!?
辻製菓専門学校に入学すると、沢山の科目を学びます。
食品学、栄養学、食品衛生学、衛生法規、公衆衛生学、社会、製菓理論、製菓実習・・・などなど。
それぞれの科目が独立しているイメージがあるかもしれませんが、
実は、科目と科目が連携して学ぶ授業内容もあります!
今回は、みんなも大好き"食べ歩き"をテーマに、
「社会」と「公衆衛生学」の科目連携を紹介したいと思います!
それぞれの科目はどのような科目かというと、
「社会」は、菓子店の経営に必要な経営学や、菓子の歴史を学ぶ科目、
「公衆衛生学」は働き手・お客様ともに
健康を維持するために必要な事柄(環境・病気・仕事など)について学ぶ科目です。
▽具体的なカリキュラムや科目の内容はコチラ
https://www.tsuji.ac.jp/college/chorishi/management_seika/curriculum/
https://www.tsuji.ac.jp/college/chorishi/basic_seika/curriculum/
実習班ごとに分かれて、放課後や休日に実際のお店に食べ歩きに行き、同時に2科目の課題を行います。
『両方の科目の授業で習ったことを、実際の店舗では
どのように工夫・実践されているか、様々な視点で見てみよう!』というのが目的です。
"食べ歩き"と聞くと、おいしいお店探しや、グルメなイメージがあるかもしれませんが、
ただおいしいだけでは、お店の経営・運営がうまくいくとも限りませんよね。
学生達は食べ歩きを楽しみながらもしっかりと課題に取り組むことはできたのでしょうか??
ということで、製菓技術マネジメント学科の、とあるクラスの様子を覗いてみました♪
まずは11月16日(木)【公衆衛生学】での課題発表です。
それぞれの班ごとに調査した店で、製菓店を運営する上で必要な健康や環境への配慮、
感染症対策などの課題を見つけ、その改善案を考えて発表してくれています。
発表直前には、班ごとに、スマートフォン3台をつかって
スライドの操作、発表用の原稿を見て話す、タイマーで時間チェック 等を分担し
最後の練習に余念がありません!
いよいよスタート。緊張の表情・・・ドキドキ・・・
☆調査のポイントは・・・
・アルコール消毒の工夫
・害虫防止対策
・換気の様子
・食品ロス対策
・照明器具は暖色?寒色?
・厨房と店の間の仕切り などなど。
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☆学生達の調査の結果見つけた課題・・・
・窓が設置できない地下街にあるパン屋さんでは、換気対策としてドアを開放し、
エアコンで空調管理をしていたが、よく見ると客席の上のエアコンが埃で黒ずんでいた。
・セルフタイプのイートインスペースでは、
アルコールスプレーやダスター(テーブル布巾)の設置はあるが、それを使っているお客様が少ない。
また下膳する返却口が食器があふれていて衛生面も気になった。従業員の人手が足りていないのかも?
普段、何気なく利用していて、スルーしてしまいそうなことも
これらの具体的な課題をあげ、そのあと、自分たちで考えた改善案を提案してくれました!
その視点が、学生ならではのポイントもあったのが面白かったです。
発表の後は、スマートフォンから各班の発表の評価やコメントを入力します。
***
さてさて、次は、11月20日(月)【社会】での発表です。
同じクラスの授業に潜入してみました。
公衆衛生学と同じお店ですが、科目が変わると見るポイントがどう変わるでしょうか?
社会では、菓子店の経営について学び、自分がこのお店で働くとしたら?
自分が経営者だとしたら?という視点でお店がどのような工夫をしているかを見ます。
☆具体的なポイントは・・・
・商品の価格帯や品揃え
・立地や客層
・季節感やイベント等のしつらえ
・販売促進ツール(POPやチラシ、看板など)
・従業員の雰囲気や、忙しさの様子
・テイクアウト・イートインでの接客やサービス
・労働条件(求人情報) などなど。
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☆学生達の気付き・・・
・同じお店に時間を分けて10時と17時に2回行ってみたら、商品の品ぞろえや、陳列方法が異なったので、
時間を変えて同じお店に行ってみるのも学びになる!
・商品の種類がとても沢山あるので、いろいろ作ってみたい人にはやりがいがあるけれど、
その分、勤務時間が長く休日もやや少ないので、条件面を優先したい人には向かなさそう・・・。
・先日の専門製菓理論の製パンの授業で教えていただいたシェフのパン屋さんに行ってみた。
授業ではバゲットを中心に教えてもらったので、そういったお店かと思ったけれど、
行ってみたら、食パンやカレーパンが有名で、総菜パンもたくさん品ぞろえがあって、
行く前と行った後では180度ガラッとお店の印象が変わった!実際に足を運んでみるのは大切!
スゴイですね!授業で学んだポイントを活かした良い発見がたくさんあり、
クラスのメンバーも、ウンウンうなずきながら聞いていた人も多かったです。
専門製菓理論の先生のお店に行った班の発表は、特にみんなの食いつきも◎でした。
発表を聞いて、興味関心を引く内容、調査の内容、
プレゼンテーションの分かりやすさなどを評価していきます。
授業が終わった後、提出されたレポート課題の中の、学生の感想欄を覗いてみると・・・
別の科目で学ぶことも、実は密接に関連していること、
そして食べ歩きも、多くの視点を持って意識的に見ることの大切さや、
その面白さに気付いたようですね!
今回の学びを通じて得たことは、今後の就職活動や、卒業後にお店で働く際、
そして将来自分のお店を経営することになった際など、
きっと、様々な場面で活かされてくることでしょう!
食べ歩きとは、奥が深いっ!
~プロフィール~
辻製菓専門学校 教務課
小峰 幸恵
担当授業
辻製菓専門学校:「社会」
京都府出身
本校入職後に私も専門学校に通い、製菓衛生師免許(国家資格)を取得!
小学生の娘と一緒に、お風呂上りのアイスが毎日の楽しみです♪
『ザ・クレープ』(森永製菓)や、『ミルクレア』(赤城乳業)、『モナ王』(ロッテ)が特に大好物で
いつも冷凍庫にストックしています(^o^)/
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2024年4月、
2024年4月の製菓学科をご希望の方は、
辻調理師専門学校ページよりご確認ください。
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