夏は涼しげに ~涼を感じるお菓子~
辻製菓専門学校マネジメント学科2年生の製菓理論では
夏の暑い時期によく食される、寒天を使ったツルっと涼しげなお菓子の授業を行いました。
寒天とは...
海藻の天草を主原料にして煮溶かして漉し、型に流して固めて凍らせ、乾燥させたもの。
一口に寒天といってもたくさんの種類があります。今回の講習だけでもこれだけの寒天の特徴を勉強しました
糸寒天、棒寒天、フレーク寒天、固形(錠剤)寒天、粉寒天、、、これ以外にもたくさんの種類の寒天があります。
そしてこれらの寒天はそれぞれ固まる力が違い、さらに酸が入ると固まりが弱くなる性質があります。
寒天の特徴を理解して好みの硬さ、お客さんに食べてもらいたい硬さの製品を仕上げていきます。
「あれ?でも、レモンやグレープフルーツなどさんが強いフルーツを使った寒天もお店で売られているような.....」
では酸が入るとどのように固まり方が変わるのか・・・
レモン汁入り寒天はどのように固めているのかという実験も授業で行ないました。
1番はそのまま固めた寒天ゼリー、2番は温度を落としてからレモン汁を加えたレモン寒天ゼリー、
3番はレモン汁と加えてからさらに加熱して固めたレモン寒天ゼリーです。
見た目では分かりにくいですが・・・
食べてみると3番は 『飲むゼリーみたい』 との声も学生さんから上がっていました。
この寒天の性質を生かしてさらに下写真の製品を仕上げました
『たそがれ』・・・上南羹と半小豆羊羹のお菓子
『吉野羹』・・・葛と柚を使った寒天のお菓子
『梅酒羹』・・・梅酒を使用した寒天のお菓子
『抹茶ぷりん』(左)・・・寒天を使用し、口当たりなめらかな硬さの抹茶ぷりん。黒蜜ソースを添えて
『みぞれ羹』(右)・・・道明寺粉を漂わせてみぞれにみたてた寒天のお菓子
製品の試食をしながら学生のみんなに質問してみました
『今日のお菓子はどうですか??』
『抹茶ぷりんは口当たりなめらかでそのまま食べるのと黒蜜ソースかけて食べるのと2回おいしー』
『吉野羹って初めて食べたけど寒天だけでの固まり方と違い、葛粉特融のツルンと食感が好きそれに柚の爽やかさが夏にぴったり』
『寒天の実験が面白かった今度酸味のあるフルーツ使った寒天作ってみよう』
などなど笑顔で答えてくれました
これからの実習でも寒天を使った製品が出てくるので、
寒天の特徴、扱い方をしっかり理解してクオリティの高い製品を仕上げていきましょう