高度製菓理論~副素材を作る編~
今日は製菓技術マネジメント学科2年生のパティシエクラスの理論授業に潜入です!
辻製菓専門学校の理論という授業では、お菓子を作りながら、
なぜこの作業が必要なのか?なぜこの温度まで温めるのか?などの理論的なことを伝えていきます。
実際に出来上がっていくお菓子を見ながらの理論的な話はとっても理解しやすいと好評です
しかも!先生の手元は教室に何台かあるモニターで大きく映しながらなのでとても見やすくなっています。
今日の授業のテーマは製菓副素材。
市販もされているナッツ系の副素材を作っていきます。
ナッツ系の副素材には砂糖を使ったものが多く、
1年生の時に食品学でも習った砂糖の特性も復習しながらの授業になります。
飽和、過飽和、結晶化、水の温度による溶解度の違い、、、などなど。
まずは、マジパン!
フランス語ではパート・ダマンド、
ドイツ語ではマルツィパンと呼ばれるアーモンドと砂糖をペースト状にしたものです。
フランスとドイツとでは、アーモンドと砂糖の割合や製法が異なります。
今日はフランス風マジパンについて学びます。
加熱されていない生のもの(パート・ダマンド・クリュ)と、
加熱されているもの(パート・ダマンド・フォンダーント)があります。
普通は市販されているものを使うのですが、
もちろん、そのような材料も作れますので、その作り方の紹介をし、それらを使った製品を作ります。
パート・ダマンド・クリュはそのまま食べずに、生地に混ぜて焼いたり、そのまま形作って焼いて食べます。
パート・ダマンド・クリュを使った「プティ・フール・オ・ザマンド」
ドレンチェリーやオレンジピール、ナッツを使って形作っています。
この製品の艶出しはアラビアゴムで!
焼き上がりすぐの熱いうちに塗っていきます。
出来上がりはこちら「プティ・フール・オ・ザマンド」です。
パート・ダマンド・フォンダーントは細工物に使ったり、
色々な形にしてそのまま食べたり、ケーキの仕上げで使ったりします。
日本では細工物としてしか馴染みのないマジパンですが、
歴史、どのように伝わってきたか、ヨーロッパでの有名な産地、どのように売られているか、
どのような時に食べられているかなど、いろいろなお話を交えながら授業は進んでいきます。
堀田先生の板書はすごいと評判です!
ヨーロッパのパティスリーで売られていた色々な形のマジパン
これらのお菓子はマジパンで覆われています。フランスの伝統的なお菓子のアンバサドゥールとフィグです。
授業ではパート・ダマンド・フォンダーントを使用して「フリュイ・デギゼ」を作りました。
艶っとしたあめ掛けと、砂糖の再結晶化を利用したキラキラ仕上げの2種類です。
シロップの漬け込み時間で結晶の大きさが変わって来るのでその検証結果も。
その他にも砂糖の再結晶化を利用したアーモンドを使った副材料も数品、
そして自家製マジパンと市販のマジパンの食べ比べなど、盛りだくさんの授業でした。
これはプラランという副材料を作っているところです。
シロップを煮詰めて、アーモンドパウダーを加えてひたすら混ぜ続けると最初はどろどろとしているのに、
砂糖が再結晶化してきてサラサラになります。その後さらに混ぜながら加熱をして、色よく仕上げていきます。
細かく切ったアーモンドを使用して作られるのがクラックランです。
マジパン食べ比べ
これらの知識を次の授業につなげていきます。
次回はマジパンやプラランを使用したフランスの伝統的な菓子の紹介、
更にその次にはマジパン細工の授業と続いていきます。
それらの授業の様子はまたのお楽しみでいうことで今回の潜入リポートは終わります。
次回もお楽しみに~(@^^)/~~~
~プロフィール~
辻製菓専門学校 洋菓子担当
鈴木 麻紀
東京生まれ福岡育ち、でも両親は山形出身。
というどこが故郷なのか何とも判別しにくい私ですが、今となっては大阪での生活が一番長くなりました。
大阪大好き!美味しいもの大好き!テニスも大好き!
そして猫ラブ←アルコール大好きが抜けてるよと周りに突っ込まれていますが無視無視ww
2匹のかわい子ちゃん達(=^・^=)と暮らしています~。