「実は日本発祥!?」菓子パン勉強中
梅雨が明けたはずなのに、曇天の蒸し暑い日が続きますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
今回は、製菓技術マネジメント学科、製菓衛生師本科の1年生の理論授業にお邪魔しました。
今回のテーマは、「菓子パン」です。
授業では、あんパン、クリームパン、メロンパン等について、作業や歴史、製法等を学びました。
ところで、皆さんは、あんパン、クリームパンが日本発祥のパンであることをご存知ですか?
皆さんよくご存知のあんパンは、明治7年に銀座にある木村屋総本店の初代店主 木村安兵衛さんが、
「日本人にもっとパンを食べてもらいたい。」との思いから、
日本酒を作るときに使う、米麹を使った酒種あんパンを考案し、発売したのが始まりとされています。
このあんパン、当時1個1銭で売られていたそうで、とても大人気の商品だったそうです。
クリームパンは、あんパン発売から30年後の明治37年、
新宿にある新宿中村屋の創業者、相馬愛蔵、黒光夫妻が、
当時食べたシュークリームの美味しさに感動し、
このクリームをパンに詰めて販売を始めたのが始まりとされています。
さて、その菓子パンですが、学生たちは実習であんパンとメロンパンを作製するために、先生のお手本を見ます。
まずはあんパン。
生地をつぶして手のひらにのせ、餡を専用の餡ベラで押し込み、包んでいきます。
ヘラの持ち方と生地をのせている手の形が崩れないように作業をするのがポイントです。
次にメロンパン
あらかじめ作っておいたメロン生地(メロンパンの皮の部分)をパン生地の上にのせて平らにし、
手の平の上で生地を丸め、パン生地を包んでいきます。
プレートにのせたら、ヘラなどを使って表面に模様をつけていきます。
他にも、クリームパンやコルネなどの成形も学びました。
また、菓子パンの生地は、砂糖をたくさん使うため生地が膨らみにくくなります。
その為、ボリュームのあるパンに仕上げるためには、発酵種法という製法で作ることが多々あります。
発酵種法は、使用する粉の一部とイースト、水で、前もって生地を作って発酵させ、
これに残りの材料を加えて製品用の生地を作る製法で、液種や生地種、中種等の種類があります。
菓子パンには中種が使われますが、菓子パンの中種は、配合に砂糖が入るため、加糖中種と言われています。
美味しいパンを作るためには、作業の方法だけではなく、材料や製法のことも知らなくてはいけません。
1年生で習う製法や材料のことは、2年生の授業でも必要になってきます。
まだまだ覚えることはたくさんあって大変だけど、頑張って勉強してくださいね。
~プロフィール~
辻製菓専門学校 製パン担当
伊藤快幸
今のマイブームは、スーパーのお菓子売り場で色々なお菓子を探索することです。
見ていると、その時の流行?がわかって面白いですよ。
季節限定、期間限定に弱いので見つけるとつい買ってしまいます。