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「半歩プロ」をテーマに家庭でできる西洋料理を紹介するこのコラム。まずは個性豊かな担当シェフの声をどうぞ。「フレンチって難しくないよね」「語るで〜!」「対談がしたい!」「研修先のレストランではなー」。えー、お話し中すみません、それは「家庭でできる」料理なんですよね?みなさーん、聞いてますかー?だからテーマがあるんだってばっ!守って下さいよ〜っ! |
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伊藤(以下I):今回のテーマはホームパーティとお酒ですが・・・先生はパーティ、好き?
中谷(以下N):若いときはよく呼ばれてましたよ・・・調理係として。ホームパーティといえば、昔はセレブの特権のようなイメージがあったんですが、近頃ではそんなに構えたり、気取ることなく、気軽によくやっているようですね。この傾向は若い人たちに多いのかな?
I:そうだね。あまり形式にこだわったり、気取ったりせず、各自が作った料理やお菓子を持ち寄る場合も多いようだよ。気軽に出来ると、パーティが楽しいよね。
N:今は中食(ナカショク)といって、デパ地下などで出来上がりの料理が手軽に買えるし、そこには有名レストランやホテルも出店してるから、人気があるみたいですね。
I:パーティでは料理も会話もゆっくりと楽しみたいよね。そういう雰囲気を演出するためにも、料理の盛りつけは一人一皿より、大皿でドーンとテーブルに出した方がいいし、さらにもっと大胆に、鍋ごと出せると、冷めにくいし好きなだけ
食べれるし、魅力的だよね。
N:料理は凝ったものでなくても十分で、ちらしずしやぎょうざパーティなんかでもOK。子供連れの場合は、サンドイッチやパスタ類が喜ばれるし、食後のデザートも忘れたらダメですね。
I:料理の次は、もうひとつの主役の、お酒の話に移ろう。お酒の選択もパーティの楽しみのひとつでもあるね。まずは、ワインについてアドバイスしてくれる?
N:立食のホームパーティの場合は、食材の種類や調理法がさまざまなので、いろんな料理に対応できる許容範囲の広いワインを選ぶといいよね。それには、個性のしっかりしたワインだと料理も限定されがちなので、カジュアルなものの方がいいと思う。フランスであれば、ロワールのサンセールやミュスカデ(ともに辛口の白)、ブルゴーニュのボージョレや、南仏プロヴァンスなどのカジュアルな赤ワインなどがそろえやすくて、向いているかな。
I:やはりビールも飲みたい!という人も多いだろうね。
N:そういう人のためには、タイプの違うビール
を何種類か用意しておいて、飲み比べながら
食事を楽しむのもいいかもしれないね。また、ビールを使ったカクテルを覚えておくと、ちょっとおしゃれだし、目の前で作り方を見せるというパフォーマンスも加わって、話題づくりにもなるし・・・
I:そのカクテルの作り方をいくつか教えてよ。
N:ビールとトマトジュースを同量混ぜると、「レッド・アイ」。バーボンウイスキーをビールで割ると「ボイラーメーカー」。バーボンの代わりにジンを使うと、「ドッグズ・ノーズ(犬の鼻の意味)」、これはビールの中からジンの香りをクンクン嗅いで探しながら飲むことから名づけられたようだね。ビール同士では、普通のビールとスタウトビールを半々に合わせた「ハーフ&ハーフ」など、など・・・。
I:お酒に弱い人に向くカクテルもある?
N:それだと、発泡性のミネラルウォーター
にライムを絞るとか、ジンジャー・エールにシロップとライム・ジュースを加えるとか、同じくジンジャー・エールにグレナデン・シロップを加えてレモンスライスを飾るものなどがあるよ。
I:最後に、ソムリエの資格を持っている先生だからこそ聞きたいんだけど、あまりワインにお金をかけられない時に、これぞ!っていう裏わざみたいなものはないかな?
N:うーん、それじゃぁ、ワインの種類が少なくても対応できるとっておきの裏わざを、ひとつ、教えちゃいますか。それは、(エッヘン)、<ワインを冷やす温度を変える>ということなんですよ。温度が変わるとそれに合う料理が変わってくるので、種類の同じワインでも、温度の違うものを用意しておくと、合わせる料理の幅を広げることが可能になるんだな。これはまさに、ワインの味わいの奥深さに関係してくるんだけど、専門的な話はまあ別にして・・・。
たとえばシャブリは、温度を下げるとさっぱりした味わいになり、温度を上げると少し肉厚な感じになる。あっさりした料理には低温で、濃厚な味の料理にはやや高めの温度で合わせてみると、その違いが驚くほどはっきりとわかるよ。ただし、渋みの強い赤ワインを冷やすのはNGだけどね。
I:今回は私がお手軽でワンランク上の料理を、中谷がカクテルを紹介いたしましょう。 |
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