【辻調塾】10月21日/<「うまいもん屋」からの大阪論>(江弘毅著)から見る食を介したコミュニケーションの在りかた
今回のスピーカーは、<「うまいもん屋」からの大阪論>の著者、江弘毅さん。
<「うまいもん屋」からの大阪論>から見る「食」を介したコミュニケーションの在りかたをテーマに語っていただきました。
江さんは、『ミーツ・リージョナル』創刊後、12年間編集長を務め、現在は、編集集団「140B」取締役編集責任者でいらっしゃいます。
今回は人と人をつなぐコミュニケーションツールとしての「食」というものを考える勉強会です。
近年、街ではコンビ二やファストフードなど、店員と客として人と人が出会っても、「いらっしゃいませ、こんにちは」の挨拶が機械的になり、人格同士の「出会い」を
意識しないで済んでしまうようになってしまっている、と江さん。
カフェや電車の中など第3の空間にしても、多くの人が携帯電話をいじり、同じ空間にいても他の空間の人とつながる場になってしまっていることなど、今の街の様子を客観的、かつ端的に捉えている江さんの視点に感心させられました。
食についても同様。いくらいい食材を使った料理で、いい店構えであっても、料理人の腕にはリンクしないのだそう。あるのは、お店の人との濃密なコミュニケーションのうえに乗っかる「うまいもん」。
大阪の街が育んだ人と飲食店とのよき関係性から大阪の街場のあり方、コミュニケーションの大切さに改めて気づかされた勉強会となりました。
そして最後に、大阪を表す言葉として、「大阪って、知り合いばかりで、みんないい人おもろいヤツ!!」とあべの塾の最後を締めくくられたのが印象的でした。