「京料理 壬生」特別講習会を辻調理師専門学校にて実施!
3月8日に辻調理師専門学校では、東京・銀座にある「京料理 壬生」の特別講習会が行われました。
壬生さんが国内で講習会を行うのは、今回が初めてです。
「京料理 壬生」は一般的な和食店や会席料理店とも営業形態が異なる月謝制の日本料理店です。
お客様は会員制で人数は約300名、毎月お店に通うという流れで、この形を40年以上続けられています。
今回、辻調理師専門学校の調理技術マネジメント学科(2年制)&高度調理技術マネジメント学科(3年制)
の日本料理専攻から選抜された学生たちが受講しました。
まず最初に、辻芳樹校長より学生たちへ説明がありました。
「自由な発想で表現した日本料理を壬生さんから教えてもらった。
ぜひみなさんも日本の"食文化"、"精神性"、"哲学"を学んでほしい」と伝えました。
続いて、壬生の設えの実演に8名の学生が参加。
学生たちは好みのお柄を事前に選びました。
御女将の石田登美子氏より料理の紹介だけではなく、料理やお店、文化についてお話がありました。
「料理とは、神秘的なもの。お店とお客様がお互いに勉強していくことが大切。
お店では、季節感を出すことをとても大事にしています。いろいろな食材を一年中手に入れることはできますが、絶対に季節をずらすことはしません。」
雪の中で育つ「雪間草(ふきのとう)」を掘り出します。
こちらは「柳かれい」の天ぷら。
食材に感謝し、骨を折らないように、まるでハーモニカを吹くようにいただきます。
実演後はディスカッションの時間です。
御主人の石田廣義氏からは「料理人は夢のある素晴らしい仕事。ぜひ若い人たちには、凝り固まることなく進化していってほしい。」
またスペインの料理人フェラン・アドリアとの出会いにふれ、「彼のアート的な料理には目を見張るものがあった。人の料理を見ることはとても大事なこと。すべて勉強につながる。」と話がありました。
御女将からは「日本料理をやるからには、ぜひ自分のお店を持ち、自由な料理を表現しましょう。」と学生たちを力強く励ましてくれました。
「料理」を中心に、「文化」「哲学」「精神性」の奥深さと表現の豊かさ、そして、その中で料理人にはどのような可能性と役割があるのか、学生たちがじっくり考える貴重な機会となりました。
「京料理 壬生」のみなさま、この度は誠にありがとうございました。