小さなお椀の中に・・・ 【辻日本料理マスターカレッジ】
今日は日本料理にかかせない植物を紹介します!
この写真の植物がなんだかわかりますか?
答えは「山椒(さんしょう)」です。
家庭では、七味唐辛子のように粉になっているものが一般的で、鰻の蒲焼や親子丼、そばなどに振って使いますが
日本料理では、この植物の「若芽」「花」「実」をそのままでも用います。
特に「木の芽」と呼ばれる新芽は、春の象徴としてお椀や煮物などの香りとして重宝されます。
もう少しして、初夏になると柚子の花が咲き、青い小さな実をつけます。
お椀の中に柚子が使われるようになると、春の終わりと夏の始まりを感じます。
そして秋になるにつれ大きくなり、黄色く熟して冬の到来を味わいます。
日本料理ではそんなふうにして、小さなお椀の中にひっそりと季節をめぐらせているのです。
ところで「エコール 辻 東京」の中庭にも山椒の木があるのをご存じですか?
この写真も中庭で撮影したものですので、皆さんも「春」を探してみてください!
はる