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Bellecourベルクール地区案内

フランス校日記

2021.01.28

Bonjour, フランス校教務部です。

先週は、ローヌ川とソーヌ川に挟まれた、リヨン半島部の北に位置するテロー地区をご案内しましたが、今週は同じ半島部にあり、リヨン主要駅の一つであるペラーシュ駅のあるペラーシュ地区とテロー地区の間に位置する、リヨン2区のベルクール地区をご紹介します。
ベルクール地区の中心となっているベルクール広場は、リヨンで最も大きな広場で、面積は62,000㎡。
ボルドーのカンコンス広場、パリのコンコルド広場、ナンシーのレオポルド広場とカルノ広場に次いで、フランスでは5番目に大きな広場であり、歩行者専用の広場としてはヨーロッパで最大の規模を誇ります。
また、ベルクール広場はリヨンの0km地点となっており、リヨンから、あるいはリヨンまでの距離は、ベルクール広場を起点に計測されますので、名実共に、ベルクール広場はリヨンの中心と言えるでしょう。


ベルクール広場全景。後方にはフルヴィエールの丘に建つ大聖堂が見える。


広場中央に建つルイ14世の銅像。

さて、ベルクールBellecourという名前は、12世紀後半に、Bella Curtisベラ・キュルティス(美しい庭)と呼ばれた、リヨン大司教所有の農園があったことに由来します。
16世紀には軍の兵営として利用されていましたが、ルイ14世治世下の1658年、中心に国王の銅像を配した広場となり、1715年には、La Place Louis-le-Grand(ルイ=ル=グラン広場)として一般に開放されました。
その後、広場は時代と共に、フェデラシオン広場、レガリテ広場、ナポレオン広場等、次々と名前を変えましたが、第二次世界大戦後、フランスのドイツ支配からの解放と共に、現在の名前に落ち着きました。




ベルクール広場とテロー広場を結ぶレピュブリック通りは歩行者天国となっていて、デパートや映画館、アパレルショップ等が軒を連ねている。

東に新市街、西に旧市街、南にペラーシュ地区、北にテロー地区を配し、リヨンの主要地区の交差路として、いつも多くの人が行き交うベルクール広場ですが、その規模と立地条件の良さのため、年間を通して様々なイベントが行われる会場となります。
2018年のサッカーワールドカップロシア大会決勝戦の際、ベルクール広場に設置された大型モニターの前で、2万人以上の観客がフランスの優勝に歓喜したことは記憶に新しいのではないでしょうか。
また、毎年、冬から春にかけて設置される高さ60mの大観覧車は、すっかりリヨンの冬の風物詩となっています。



ベルクール広場から徒歩5分のメルシエール通りには、リヨン名物料理を提供するブションと呼ばれるレストランを始め、多くの飲食店が立ち並ぶ。
リヨンの最も古い通りの一つでもある。

リヨンを訪れる方は、ベルクール広場を待ち合わせ場所として利用することが多いかもしれませんが、広場内には観光案内所やカフェがありますので、天気の良い日には、広場でゆっくりしてみるのも良いかもしれません。