フランス校日記再開です
Bonjour, フランス校教務部です。
世界的な非常事態で、残念ながら2020年春コースは中止となってしまいましたが、
日々さまざまな今後の対策を検討しながら、新しい学生たちが渡航できる日を指折り数えて待っています。
しばらく更新が途切れていましたが、これから少しずつ、フランス校周辺の今の様子をお届けしていこうと思います。
まずは、秋と並んで最も美しい季節のひとつと言われる、フランスの春!
シャトーの広大な庭には自然があふれ、いたるところに小さな色とりどりの花が咲いています。
この非常事態をみじんも感じさせないほど、例年どおり、本当に気持ちのいい日々が続いています。
レクレール校では、白い花の桜の木が、4月上旬に満開を迎えました。
そして、その後1ヶ月が過ぎ、気がつくと、いつの間にか大量のサクランボが!もちろん、全部食べられます。
枝から直接もぎとって口に含むと、甘酸っぱい風味が広がって・・・このフレッシュさがたまりません!
シャトーの花壇に目を移すと、すでにツツジの時期は終わり、いまはバラが咲き誇っています。
バラは種類が違うと、花の大きさも、茎の形状も、いろいろと違って、おもしろい植物です。
どれもシャトーの石壁にマッチして、とってもエレガントですよね。
それから、レクレール校の「キュヴァージュ」と呼ばれる学生寮の前にあるこの立派な木。
この木は「ティユルtilleul」です。日本語ではシナノキとか、セイヨウボダイジュ、リンデンなどと呼ばれています。
近くに行くと、枝からぶら下がるように咲き乱れているクリーム色の花から、ほのかな甘い香りが漂ってきます。
この花と葉を乾燥させたものを煎じると、おいしい「ティザンヌtisane(ハーブティー)」となります。
ミント、ヴェルヴェンヌ(クマツヅラ)、カモミーユ(カミツレ)などと並んで、フランスでは人気のハーブティーです。
ティユルはハーブティーとしては、「リンデン」の名前のほうが浸透しているかもしれないですね。
それでは最後に、みなさん、コレはなんだと思いますか?
1年でこの時期に数日だけ見られる、非常に貴重な光景です。緑の毛虫じゃないですよ(笑)
実はこの奇妙な緑の房、ブドウの花なんです!ブドウの花には、花びらがないって知っていましたか?
5方向に広がり、破裂したように飛び出している白い毛のようなものが、ブドウの花のおしべです。
おしべの花粉が中央のめしべに受粉すると、その一つひとつが、やがてブドウの果実の粒になります。
ワインづくりはフランスの食文化と、切っても切れない重要な要素のひとつです。
こんな光景を間近で観察できるのも、フランスならではですね。
控えめで目立たないですが、レクレール校周辺は今、ブドウの花もひそかに満開です。