中川 真璃奈さん 研修先:Château du Mont Joly(シャトー・デュ・モン・ジョリー)
中川 真璃奈 NAKAGAWA MARINA
滋賀・近江兄弟社高等学校卒
辻調グループ出身校 辻調理師専門学校 調理技術マネジメント学科
2017年春コース レクレール校 フランス料理研究課程
研修先:Château du Mont Joly(シャトー・デュ・モン・ジョリー)
私の研修先はブルゴーニュ地方のサンパンSampanという町にあるシャトー・ド・モン・ジョリーChâteau du Mont Jolyです。
名前にシャトーと付くけれど、お城のイメージとは少し違った綺麗で大きな建物です。
ホテルレストランでホテルの客室は6部屋、レストランは40席です。
客層としては、家族連れが多く、お誕生日をお祝いするお客様がたくさんいらっしゃいます。
研修が始まって、まず最初はガルドマンジェと呼ばれるポストで、カナッペ、アミューズブーシュ(突き出し)、アントレ(前菜)の仕込みからドレッセ(盛り付け)までをさせてもらいました。
その次には、主にポワソンと呼ばれる魚料理のポストで、魚介類の処理、付け合わせの仕込みからドレッセまでをスーシェフと2人体制でさせてもらいました。
働いている従業員が少ないレストランなので、その間にもシェフから頼まれれば、ビアンドと呼ばれる肉料理のポストの仕込みを手伝っています。
また、大人数のパーティ(20〜70人程)がレストランで開かれることがしばしばあり、そういった時は仕込みからドレッセまでシェフを含め、従業員全員で行います。
シェフのファスネ氏Fassenetは2004年にM.O.F.(フランス最優秀技術者章)を受章している方で、フランス料理の最も有名な国際コンクール「ボキューズ・ドール」では、日本代表のコーチを務められていました。
シェフは日本が大好きで、とても優しく、料理に対してすごく熱い方です。
シェフの交友関係はとても広く、フランス人の方はもちろん、日本人のビッグシェフの名前も話の中に出てくることがよくあります。
同僚もみんなとても優しくて、沢山話をしてくれます。また、日本の事や日本語を教えて欲しいと言われるので私が教えるとすぐに嬉しそうに使ってきます。
サンパンの私が住んでいるアパートの周りには、ブーランジェリー(パン屋さん)と小学校があるくらいなので、バスに乗ってドールDoleという町に行き、食料品などの買い物をします。
ドールから電車で30分ほどでブルゴーニュ地方の中心都市ディジョンDijonへ行くことができます。
ディジョンには大きなショッピングモールや旧市街などがあるので休日に足を運ぶことが多いです。
ドールにも綺麗なだまし絵や、可愛い建物があり、田舎だけどお気に入りの町になりました。
住居のアパートは同じフランス校のパティシエの研修生との2人部屋で、ほかに3つ部屋があり、キッチン、トイレ、シャワーが共有で、多い時だとフランス人も含めて7人での共同生活です。
生活を共にしているのでみんな仲良しです。
休みの日には、フランス人の同僚がよく誘ってくれるので、一緒に過ごすことも少なくないです。
ピザパーティをしたり、日本食パーティをしたりもしました。
休みの日に、シェフのお友達のパティスリーで一日研修という形で働かせてもらったこともあります。
研修生活は本当に全てにおいて様々な学びがあります。
特に研修に出てから勉強になったなと思うことは料理に使うお花や香草についてです。
モン・ジョリーには大きなお庭があり、料理に使う食用のお花や香草をよく摘みに行くので、食材となる植物にも少しは詳しくなれたかな、と思っています。
フランス語や料理のことはもちろんですが、フランス人と関わるうちに、フランス人の物や人に対する考え方もだいぶ分かるようになりました。切り替えの早さや表情が豊かなところなど見習いたいところがたくさんです。
スタージュに行く前のスタージュに対するイメージは、とてもしんどいものだと思っていました。
もちろん学校の頃よりも働く時間は長くなるし、体力的にしんどく感じる時もありますが、それ以上に料理と向き合える時間が増え、今まで触れたことのない食材にも触れることができたり、本当にたくさんの学びがあるので充実した楽しい時間を過ごせています。
フランスでの生活ももうすぐ終わってしまうので悔いのないように最後まで何事にも全力で前向きに取り組みたいです。
スタージュ中にできたフランス人の友達の大半が「日本へ行ってみたい」と言っているので、友達が来た時しっかり日本を案内できるように日本へ帰ってもフランス語の勉強を継続して上達したいと思います!