研修先のPATISSERIE BOUILLET パティスリー・ブイエはMiribelミリベルという静かな町の中にある大きなお店で、厨房はシャトルランができてしまうほど広いです。

一見工場のようですが、ブティックやお菓子教室を行えるスペースもあります。
お客さんは若い方からお年寄りまで、幅広くいらっしゃいます。

毎朝約2時間は仕上げをして、そこから仕込みに移って行き、毎日決まったことをするのではなく、足りないお菓子のパーツをガンガン作ります。
どの工程もスピーディーで、大きなテーブルに大量のガトーが並ぶ様は圧巻です！

シェフのブイエさんはとてもお忙しい方であまりお話しすることはできませんが、お店に来たときには一人ひとりにあいさつをして回ってくれて、とても優しい方でした。
同い年のClémentクレモンはとても丁寧で効率的な仕事を教えてくれて、いつも笑顔の絶えない先輩であり、良き友達です。
一緒にトレーニングをすることもあり、みんなすごく明るくて優しくて、まさに理想の環境です。


落ち着いて丁寧な仕事をするのはもちろんなのですが、規模の大きなお店ではスピードがとても大切です。
また、それに合った器具の持ち方、動かし方を身につけないと体を壊してしまうので、いろいろな方からアドバイスをいただき、改善していきました。

フランス校に在学中は、研修は洗い物が多めで、作業を少し手伝わせてもらえるぐらいかなと、思っていましたが、実際は仕上げや計量から作成、保存までしっかりやらせてくれて、なんでもやりたいと言えばやらせてくれます。
やはり意志は大事で、立っているだけじゃなにも変わることはなく、前に進み出ることの大切さを改めて感じました。

ミリベルという町はLyonリヨンの近くにありますが、中心から電車で約10分の場所です。
周りには1周約3時間かかる大きな公園と、ローヌ川、そしてミリベルのマドンナ*という大きな石造が立っている山があります。いつも見守られている感じで安心します。
* Vierge du Mas Rillierヴィエルジュ・デュ・マ・リリエのこと。La Madoneラ・マドンヌという愛称でも親しまれています。

休みはリヨンに行ってボルダリングやお買い物をしています。
3日間休みがある場合は、AvignonアヴィニョンやAnnecyアヌシーに泊まりに行って城を眺めるなど、フランスの文化や歴史を感じています。

住居はお店から徒歩15分ほどの所にあるマンションです。部屋に入るまでに3つ鍵が必要なので、セキュリティーもバッチリです。
キッチン、冷蔵庫、洗濯機があるので、不自由なく生活できています。
1カ月の生活費は食事代と電話代だけですので、100ユーロ以内で収まっています。

これからの目標：
店を持つ！！
ブイエさんのようなみんなから愛されるようなガトーを作り、お店のみんなのように明るく前向きなシェフになります。
全ては笑顔のために。

荒井 瑛壮 ARAI Terumasa
2021年秋コース エスコフィエ校　製菓研究課程
出身校 常磐大学高等学校
辻調グループ出身校 エコール 辻 東京　辻製菓技術マネジメントカレッジ
研修先 PATISSERIE BOUILLET (パティスリー・ブイエ)