「色々と規模が大きい研修先」
研修先はロワール地方のナントという町から電車で約30分の所にお店のラボがあります。またナント市内にはお店が6店舗あります。ラボにはお店も隣接していてお客様の顔も直接見ることができます。ラボは合計3つあってとても広いです。最初はどこに何があるかを覚えるだけでもとても大変でした。あと働いている人数も多いためみんなの名前を覚えるのにも一苦労でした。客層はお年寄りや若い方ファミリー層まで様々な年齢の方が来られます。

店舗併設のラボ

製品の一部

ラボは広いです

「想像以上にいろいろな仕事をさせてもらえる」
最初は計量や型の準備、簡単なガトーの仕上げヴェリーヌの仕上げ、シュー生地の上にクラックランをのせたりと簡単な作業ばかりでしたが、今ではガナッシュ系のクリームやパティシエールを炊いたり、ビスキュイのエタレやフィニッションのクリームを絞ったりと本当に想像していた以上にたくさんのことを経験させてもらっています。 今では喚きながら炊いていた2kgのパティシエールも10kgまで炊けるようになりました（笑）

「安心感のある同僚と一緒に仕事をしています」
職場では同僚のギウムという人とよく仕事を一緒にすることが多いです。ギウムは僕のつたないフランス語も一生懸命聞き取ってくれるし、僕が理解してない時は身振り手振りで分かりやすく伝えてくれます。違う場所で作業していてもよくça va?と聞きに来てくれたり変な声を出したり変顔したり冗談を言ってくれます。時には仕事終わりに飲みに連れて行ってもくれます。ギウムがラボにいるだけで謎の安心感があります。ギウムは僕にとって大先輩でありフランスのお父さん的な存在です。


優しい同僚の皆さん

「おいしいパン屋さんの隣のアパートで生活」
研修先の地元の町は近くにスーパーやパン屋さんはあるので生活に困ることはありません。電車で30分くらいでナントという大きい町に行くことができます。休日の時間がある時はナントに行きます。家から徒歩5分くらいの所にEMMAというパン屋さんがあるのですがそこのクロワッサンはパリパリ中モチで噛んだ瞬間にバターの香りが口いっぱいに包まれて今まで食べた中で1番美味しいクロワッサンがあります。休日の朝ごはんは必ずそこに買いに行って食べるのが楽しみです。
住居は二階建てのアパートに住んでいます。本来は2人用ですが今は1人で住ませてもらっています。キッチン、冷蔵庫、洗濯機、トイレ、シャワー、など全て揃っていてとても充実しています。逆に広すぎてちょっと寂しいぐらいです（笑）。

とてもおいしいクロワッサンがあります！！

ナントのシンボルブリキの象

シャトーの友達とモンサンミッシェルに行きました

広すぎる（笑）研修先のアパートです。

「効率の良さ、適応力」
研修中に学んだことはいかに効率よく後先のことを考えて作業するかということまたその場所その時に応じて対応する力です。
フランス人は本当にスピード重視でいかに早く効率よく終わらすかを常に考えているんだなと感じます。もちろん仕事を早く終わらせれば他の事をやらせて貰えるしその分経験も増えるわけで、またその経験が次に生かされるいい循環でしかないのです。逆も然りです。遅ければどんどん仕事は奪われていきます。常に周りは仕事を奪い合うライバルでもあり仲間でもある。そこにいる誰にも負けないように意識しています。
もう1つは適応能力です。もちろんフランス校や日本の学校でやってきたことは全て間違いではありません。しかしその店その人によってやり方は様々で学校の方法でやると違うと言われることはたくさんありました。あくまで学んできたことは一つの方法にすぎないしまだまだたくさんの方法があるということでまたこれも1つお菓子を作る上での楽しさだなと思いました。

「恵まれた研修生活を活かして」
研修に行く前はたくさんの不安がありました。やはり研修生なのでなかなかさせて貰えることも限られているんではないかと思っていましたが、いざ行ってみるとみなさんとても優しく毎日ジョークが飛び交っていて小学生みたいなイタズラをしてきたりと、とてもユーモア溢れる環境で働かせてもらっています。実際のところ思ってい以上にたくさんの事を経験させて頂いています。フランス語があまり理解できなかった時は言い方を変えてくれたり、身振り手振りで教えてくれます。本当に優しい人達ばかりで恵まれているなと思いながら働いています。
フランスでの 研修後の僕の目標は、まず自分が美味しいと自信を持って思えるお菓子を作れるようになること、そしてお店を持ってそのお菓子をお客様に提供することです。

高安 翔大 (TAKAYASU Shoto)
兵庫県立　高砂高等学校 卒業
辻調グループ出身校　辻製菓専門学校