小原 涼奈さん 研修先:PATISSERIE ROUSSEL
小原 涼奈さん OHARA Suzuna
京都光華女子高等学校 卒業
辻製菓専門学校 製菓衛生師本科 卒業
2014年春コース エスコフィエ校 製菓研究課程
リヨンから750km程(アンジェから約170km)のブルターニュ地方の海岸沿いの町、ラ・ボールにこちらの研修先があります。地元に5店舗を展開しながら、最近はパリにもチョコレート・バーを出した、新進気鋭のパティシエのお店です。小原さんは希望していたブルターニュでの生活も満喫しているようです。
「カラフルなお店」
お店は全部で5店舗、どこも街の中心地にあり、マルシェが開いてる日はそこにも出店しています。お菓子もショコラも、ピストレやグラサージュでカラフルなものが多く、お店もラボも派手に装飾されています。ラボは少し郊外にあり、とても広くて見た目は工場のようです。パティスリーとショコラトリーは完全に分かれていて、私がショコラティエと仕事することはあまりありません。
仕事は、朝は全員でお店に出すお菓子の仕上げをし、それが終わればシェフから一人一人に仕事のリストが出されます。マカロン、クリーム類、サブレ生地、グラサージュやムース、タルトのモンタージュ。今の季節はタルトタタン、パンデピス、マロングラッセ、クリスマスケーキは9月から作り始めていました。
「ラボです」
「お店のお菓子」
「優しい同僚」
オーナーシェフのクリストフさんは、いつもお客さんの事を考えていて良い所も悪い所もハッキリ言う、とてもみんなの事をよく見ている人です。
どうすればもっと早く綺麗に仕事ができるかや仕事の流し方、いつも細かいところまで教えてくれます。同僚は若い人が多くて話しやすく、忙しくてもおしゃべりしたり歌ったり、明るくて優しい人ばかりです。定休日が無いのでみんな休みはバラバラですが、家に呼んでくれたり買い物中に会うと家まで送ってくれたり、フランス語もわかりやすく言ってくれて助かります。
「シェフです」
「同僚と」
「お店のマカロン」
「ブルターニュ生活満喫」
私が住んでいるラボールはとにかく海が綺麗です!バカンスシーズンはビーチは人でいっぱいで、11月まで水着の人がいました。そして私がこの町に来たころからお世話になっているクレープリーがあり、多いときは週の半分以上、居座っています。ここの夫婦はいつも私のことを心配してくれていて、一緒にガレットやクレープを作ったりゲームをしたり、家にいるより居心地が良いです。
休みはノエルの時期以外は週2日あるので出かける事が多いです。
朝のマルシェを見ることが好きなのでラボールや隣町、ゲランドに行って眺めています。
その他、ナント、カンペール、ポワティエ、アンジェ、パリなどお菓子を求めて行く事がほとんどです。
「ラボールの海」
「クレープリーにて」
「積極的になること、先を読むこと」
研修はとにかく積極的になる事、自分から行動しコミュニケーションをとる事が一番大事だと思いました。自分は外国人だとか、研修生であるということは仕事をする上では関係ありません。自分から興味を持って質問すればいくらでも教えてくれます。初めは言われた仕事をこなすだけで精一杯で、これが何に使われるのか、どういう風に売られているのか分からないものもありました。色んな事を知れば知るほど仕事は楽しくなっていきます。
後は先を読むことや責任感を持つことも大切だと思いました。ラボが広い故に同じものが色んな所にしまわれていたり、在庫が無くなっているものがあったり、管理するのは大変ですがこれも大事な仕事です。
その他に個人的に勉強になったのはワーキングホリデーで来ている二人の日本人の先輩です。知識も技術もフランス人に全く引けを取らず、仕事は丁寧で早い・・見習うべきはこの二人ではないかとも思います。
「パリで友達と」
「マルシェドノエルのサンタクロース」
「一生お菓子に関わりたい」
研修に出て、一人暮らしもしたことの無い私が変わったと思うのは家族や友達に対する気持ちです。あまり連絡をとる事が無くてもどれだけ大きい存在で支えられているかということを実感しました。これからの目標は、私がフランスに行きたいと思ったきっかけである地方菓子をもっと勉強すること。その地に歴史のあるお菓子が今でもどれだけ愛されているか実際に行ってみてとても興味を持ちました。後はここに来させてくれた家族に恩返しをすること。私がフランスで感動した味を再現したりしたいです。
私はパティシエでなくとも、一生お菓子に関わった仕事をしていきます。
特別な行事には欠かせないし美味しいお菓子で笑顔をみることが私の幸せです。