Le Meurice ル・ムーリス /La Pâtisserie du Meueice par Cédric Grolet ラ・パティスリー・ドゥ・ムーリス・パー・セドリック・グロレ
今回はパリの1区にある、世界中の王族や、著名な作家や芸術家も愛したパラスホテル「ル・ムーリス」の優雅な朝食と、ホテルに併設している「ラ・パティスリー・ドゥ・ムーリス・パー・セドリック・グロレ」を紹介します。
パリの1区と言えば、「モナリザ」で有名なルーヴル美術館や、チュイルリー公園、パレロワイヤルなどの観光名所があり、高級ブティックが並ぶサントノレ通り沿いのヴァンドーム広場など、観光客や、世界のセレブが集まるエリアとして知られています。
「ル・ムーリス」はチュイルリー公園があるリヴォリー通り沿いにあります。
朝食はホテルに宿泊していなくても、ホテル内にある「レストラン・ル・ダリ」で頂くことができます。
芸術家として有名なサルヴァトール・ダリもこのホテルを愛し、30年ほど通い続けていたそうで、彼の絵画や家具などがいくつか置かれています。
そんな優雅な場で頂く朝食メニューは、フレンチスタイルや、アメリカンスタイル、ヘルシースタイルの大きく分けて3つあります。
今回は、フランスの朝食が体験できる、フレンチスタイルを頂く事にしました。
テーブルには、カゴに盛られたヴィエノワズリーとバゲット、2種類のコンフィチュール、ホテルのロゴがあしらわれたバターが出てきました。
カゴの中には、クロワッサン、パン・オ・ショコラ、それに加えてバゲットとボリュームがありました。
飲み物は、コーヒー、紅茶、ショコラ・ショーから選ぶことができ、それにフレッシュフルーツジュースが付いてきました。
私が頼んだショコラ・ショーは銀器のポットに入って提供されました。
その他に、レストランのサイドテーブルには、ハムやチーズ、ヨーグルトやシリアルなど自由に取れるコーナーもありました。
重厚感のある場所で、心地よいサーヴィスでゆっくりと優雅に時間を過ごすことができました。
また「ル・ムーリス」の、世界的にも注目されているシェフ・パティシエ、セドリック・グロレ氏のパティスリー、「ラ・パティスリー・ドゥ・ムーリス・パー・セドリック・グロレ」も併設されています。「ラ・パティスリー・ドゥ・ムーリス・パー・セドリック・グロレ」は、チュイルリー公園とヴァンドーム広場を結ぶ、カスティリオーヌ通りにあります。
セドリック・グロレ氏は1985年生まれ、2004年にフランスの国立高等製菓学校を卒業し、その後5年間パリの「フォション」に勤め、2011年に「ル・ムーリス」に入社し、翌年にシェフ・パティシエに就任しました。
2015年にフランスの「シェフ・マガジン」にてベスト・パティシエ賞を受賞し、2017年には「レ・グラン・ターブル・デュ・モンド」のアワードで世界のベストパティシエ賞を受賞しました。
現在ではinstagramのフォロワー数が100万人を超える、世界的に注目を浴びているパティシエのひとりです。
お客さんが10人も入りきれないほどのコンパクトなパティスリーで、私が訪れた日曜日の13時頃には、パティスリー前に30人ほどの列ができていました。
驚いたことに、パティスリーにはショーケースがなく、陳列棚が作業スペースと同化しており、パティシエが作業をし、作りたてのお菓子を購入することができます。
セドリック・グロレ氏と言えば、フルーツの形をしたお菓子が有名で、この日は、チェリー、桃、アプリコット、イチゴ、が提供されていました。その他に季節のタルトが5〜8種類、シュークリームや焼き菓子などラインナップも豊富です。
その中から今回は、「シュケット」と、この時期が旬である「ペッシュ・プラ」、「フレーズ」のお菓子を購入しました。
「シュケット」はあられ糖が振られた食感のあるシュー生地の中にクレームディプロマットと苺のジュレが詰められていました。
「ペッシュ・プラ」は桃のムースの中に、桃とヴェルヴェンヌのコンポートが入っていました。
「フレーズ」は「ペッシュ・プラ」と同じように、苺のムースの中に、苺とバジルのコンポートが入っていました。コンポートは、お菓子にフォークを入れたら流れ出るような柔らかさで、皿盛りのデセールを食べているように感じました。
そしてまるで、フルーツを食べているかのようなフレッシュさに驚きました。
このフルーツの形をしたお菓子は、旬にあわせて変化するので、季節ごとに訪れてみたくなります。
その他にルービックキューブをイメージした大きなお菓子も並んでいました。
このパティスリーは2018年3月に開店しましたが、それまではホテルのサロンでしが食べることができませんでした。ですので多くのお客さんが、パティスリーが開店することを心待ちにしていました。
皆さんも、パリのトレンドに一足伸ばしてみてはいかがでしょうか?