今回ご紹介するレストランは、ミシュラン１つ星を獲得しているLE PRE（ル・プレ）です。
辻調フランス校のあるリヨンから車で約２時間、フランスの中央高地に位置する都市の一つ、クレルモンフェランという街にそのレストランはあります。またこのレストランはフランス校の学生も研修でお世話になっているレストランでもあります。

外観、内観、共にモダンな雰囲気となっていますが、お客様の年齢層は40代から60代のお客様が多くみられ、店内は非常に落ち着いた雰囲気となっていました。

　
今回私達は89ユーロのメニューを選びました。
このメニューの魚料理と肉料理はその日の朝にシェフが市場に買い出しに行かれ、そこで決まる為、メニューには記されていません。今日は魚料理がマス。肉料理が子羊となっていますとの説明がありました。

　
先ず、小さな料理が数種類、数回に分けて提供されました。最初の二品は
小さなタルト生地の上にセップ茸（ヤマドリダケ）をソテーしたものを乗せて、その上に根セロリのスライス、パクチーが乗せられています。もう一品はクレソンで作られた少し苦みのあるシフォンケーキです。

　
続いての二品は
薄くスライスしたジャガイモのチップスの上には燻製された、この地方を代表するチーズの一つサンネクテールという牛乳製のチーズ、いくらが乗っていて、その上に鶏皮をパリパリに揚げた物が乗せらています。もう一品は、こちらもこの地方を代表する牛乳製のチーズ、カンタルというチーズで作られたサクサクとしたクッキーの様なものです。

続いての一品はトウモロコシの滑らかなクリームスープの様な物で、中にはアクセントでセージという葉のフライが浮かばせてあり、甘味と苦みがマッチした一品です。

　
更に小さな料理は続きます。
豚足で作られたチップの上にタラの燻製が乗せられていて、アクセントに小さな香草が散りばめられています。もう一品は様々な豚肉の部位で作られたコロッケの様な物です。

温かい前菜へと移ります。
エスカルゴを使った一品。泡状になっている物は、ムール貝や、カキの煮汁をベースに泡状にした物、その下にはエスカルゴ、パセリのピューレ、更にムール貝とカキをピューレにした物も一緒に下に隠れています。

続いての一品は
ホタテ貝を使った一品。泡状のソースの下には大きなホタテが柔らかく火通しされていて
付け合わせにはシーアスパラガスやリンゴ、小さなキャベツの葉等が添えられています。

こちらも温かい一品
白身魚で作られたクネル（白身魚の身とシュー生地で作られたふわふわとした食感の物）
が中心に置かれていて、周りの泡は甲殻類で作ったソースを泡状にした物がかけられていて、その上に薄くスライスしたパンのトーストが乗せられています。

こちらは卵を使った一品
新鮮な卵を半熟状に仕上げ、中心に沈めています。その周りには燻製の香りのするジャガイモのピューレがあり、その上には焦がしバターの泡が乗せられています。上に散りばめられているのはひまわりの種です。

魚料理
マスを使った一品。マスは柔らかく、しっとりと仕上げられていて、ソースにはサバイヨン（温かいマヨネーズ）が添えられ、魚の下には根菜のピューレが敷かれています。
その他にマッシュルームのチップスや青リンゴのスライス等も添えられています。

肉料理
子羊肉を使った一品。子羊は柔らかく、ジューシーにローストされていて、下にはアクセントとして、ヘーゼルナッツのピューレが敷かれています。ソースはこの子羊の香りがするソースで、付け合わせにはリンゴのソテーや根菜のスライス等が添えられています。

デザートへ移っていきます。
右に高く盛られているのはシュー生地をケーキ仕立てにしたもの、白いものは卵白を固めた物で、その後ろにはグレープフルーツのアイス、レモン風味のクリームが添えられ、周りにはオレンジの皮を削った物が散りばめられています。

メインのデザート
チョコレートを様々な形に変形させて提供されます。チョコレート風味のメレンゲ、シフォンケーキ、アイス、ガナッシュ...様々な食感と味の変化を楽しめます。

茶菓子
トリュフチョコレート、ブドウ風味のゼリー、小さなタルトはアーモンド風味のタルトで
中にはかりんのゼリーも入っています。

提供される料理数が多く、見た目も味も非常に楽しめる印象を受けました。
盛り付けは現代風で、一品一品にテーマがあり、本能的な料理をモットーとされているザビエシェフの拘りも垣間見る事ができました。研修生の滝沢君もレストランの一員として頑張っていました。

【レストラン情報】
レストラン名：LE PRE（ル・プレ）
住所： Route de la Baraque, 63830 Durtol
TEL：04 73 19 25 00
HP：http://www.restaurant-lepre.com/