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L'Effervescence(レフェルヴェッサンス)/リヨン

フランス校 食べ歩き日記

2014.04.01

ここ10年ほどの間に、「Bistronomie(ビストロノミー)」という言葉をよく耳にするようになりました。
これは、大衆的な食事をする「Bistroビストロ」と、高級料理を表す「Gastronomie(ガストロノミー)」を
組み合わせた造語で、カジュアルな雰囲気の中、割合とお得な価格で高級レストランにも劣らない
美食を楽しめるレストランを表す際に用いられています。

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今回食べ歩きをしたのは、リヨン2区にあるビストロノミーのレストラン「L'Effervvescence(レフェルヴェッサンス)」です。

同レストランのホームページによると、シェフのChristophe Hubert(クリストフ・ユベール)氏は、パリのGuy Martin
(ギィ・マルタン)氏(「Le Grand Véfour(ル・グラン・ヴェフール)」)、フランス南西部Puymirol(ピュイミロル)の
Michel Trama(ミシェル・トラマ)氏(「Michel Trama」)、リヨンのMathieu Viannay(マチゥ・ヴィアネ)氏
(「Mère Brazier(メール・ブラジエ)」)のもとで研鑽を積み、独立されたそうです。

また、ユベールシェフは2013年の『Gault & Millau(ゴー・エ・ミヨ)』のJeunes Talents(ジュンヌ・タラン=若き才能)
のひとりに選ばれています。今後に期待を持てるシェフと言えるでしょう。

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店内は、シンプルながらも洒落た雰囲気、厨房はガラス張りになっていて、店内からだけでなく、外の通りからも
厨房内を見ることができます。客席は30人もいかずに満席になる程度ですが、2階がグループ用となっており、
ちょっとした集まりには予算に応じた食事会をできるようになっています。

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固定のメニューや単品(Carteカルト)はなく、Menu du Marché(ムニュ・ド・マルシェ)、つまり仕入れに応じた料理を
提供しています。旬の食材を使って、シェフのインスピレーションによる料理が、前菜・メイン・デザートそれぞれ2種類ずつ
用意されており、そこから2皿または3皿選ぶようになっています。

また、Carte Blanche(カルト・ブランシュ)、つまり「シェフのおまかせ」コースは前菜・魚料理・肉料理・デザートの
4皿からなり、こちらはテーブル全員での注文となります。
今回は、3皿のコースをいただきました。

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Magret de canard fumé             Bouillon de légumes

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パンは花瓶のような器で提供されました

席につくと、まずは「鴨胸肉のスモーク」をつまみながら、注文を終えると最初に出てくるアミューズ(突き出し)は
「野菜のブイヨン」で、さっぱりした野菜のスープに黒大根などの野菜がたっぷりと入っています。
さくさくとした野菜の食感が活きています。

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Tête de veau, bulots beurre aux condiments

前菜は、テット・ド・ヴォー(子牛の頭肉)とビュロー(巻貝の一種)を組み合わせた一皿にしました。
テット・ド・ヴォーとビュローに添えられたトマト、これら3つの食感が楽しめる一皿でした。

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Topinambours, Ossau Iraty, pleurotes jaunes, vinaigrette olive noire

このときのもう一つの前菜は、トピナンブール(菊イモ)、オッソ・イラティー(ピレネー地方の羊乳のチーズ)と
ヒラタケを組み合わせた一皿でした。

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Suprême de pintade, jambon cru, parmesan amandes

メインには、ほろほろ鳥の胸肉を選びました。
これはどの皿についても言えることですが、食材の味を活かし、効果的な組み合わせで構成されていて、
シンプルながらも味わい深いものとなっています。

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Lieu jaune, coques, bettraves, émulsion gingembre citronnelle

もう一つのメインは、ポラック(タラの一種)を貝やビーツと組み合わせたもの。
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「Crème brûlée à la vanille」、アヴァン・デセールとして。シンプルながら美味。

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Poire fondante, chocolat, arachides caramélisées

デザートは洋ナシ、ショコラにキャラメリゼしたピーナッツを添えて。
洋ナシはフォンダン(とろけるような)と書いてありますが、適度に食感が残っており、しっとりとしたショコラ、
カリっとしたナッツとの食感の相違も楽しめる一皿でした。

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Soupe de clémentine et orange sanguine, sorbet fromage blanc

もうひとつのデセールはクレマンティーヌ(みかんの一種)とブラッド・オレンジを使ったさわやかな一皿でした。

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食後のコーヒーには、クッキーを添えて

お店の雰囲気も料理も、ビストロ的に気軽である一方、その時々の食材を活かしたシンプルでありながらも
独創性のある料理で楽しませてくれるレストランです。
ちなみに、店名になっている「effervescence(エフェルヴェッサンス)」という語には、「発泡、泡立ち」また「熱狂」
という意味があります。店名にふさわしいような勢いをこれからも持っていてもらいたい、と思うお店です。

レストランは、リヨンのメトロで「Cordeliers(コルドリエ)」駅のすぐそば、Bellecour(ベルクール)広場からも
歩いて来れる距離なので、行きやすい場所にあります。


L'Effervescence
住所:15 rue Claudia 69002 Lyon
Tel:04.78.37.23.89
URL:http://www.restaurant-effervescence.fr/

定休日:日曜日・月曜日