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PATISSIER CHOCOLATIER Bruno Montcoudiol PHILIPPE BEL( パティシエ ショコラティエ ブリュノ・モンクディオル フィリップ・ベル)

フランス校 食べ歩き日記

2023.01.06

今回紹介するお店は、2022年9月にサンテチエンヌ近郊にオープンしたパティスリー
「PATISSIER CHOCOLATIER Bruno Montcoudiol PHILIPPE BEL (パティシエ ショコラティエ ブリュノ・モンクディオル フィリップ・ベル)」です。
サンテチエンヌ空港が真横にあるこの場所は商業施設が立ち並ぶエリアで、開発が進んでいるその一角に出店されています。

店舗名に2人のシェフの名前が使用されていますが、ブリュノ・モンクディオル氏とフィリップ・ベル氏の共同で経営されています。

ブリュノ・モンクディオル氏は2004年に国家最優秀職人章のパティシエ部門を受賞され、2006年にアメリカで行われたパティシエの世界大会でフランス代表として出場し優勝されている経歴のあるシェフです。2008年に独立し、サンテチエンヌやその近郊に2店舗のパティスリーを経営されています。

フィリップ・ベル氏は2004年に国家最優秀職人章のチョコレート部門を受賞され、カカオバリー、ヴェイスなど大手チョコレートメーカーで活躍、数々のコンクールにも出場し優勝されている経歴のあるシェフです。2006年に独立しリヨンやリヨン郊外に3店舗のショコラトリーを経営されています。

仲の良い2人がタッグを組み、オープンしたばかりのお店を早速ご紹介します!

ガラス張りのお店の扉を開けると、ショーケースにズラリとたくさんのお菓子が並んでいます。ボンボン・ショコラも種類が豊富で、どれも美味しそうです。残念ながらイートインスペースはないのですが、生菓子・焼き菓子・アイスクリーム・チョコレートなど幅広く販売されており、モンクディオル氏が主に菓子系の製品を、ベル氏がチョコレート製品を担当されています。

Violina(ビオリナ:カシスとスミレのムース) 写真右

ホワイトチョコレートを使ったババロワの中に、カシスのジュレ、カシスとスミレの柔らかいクリーム、アーモンド風味のスポンジ生地で構成されています。フランスではスミレの花は砂糖漬けに加工しお菓子として楽しんだり、その香りを活かしてアメやチョコレートに加えたりと、幅広く親しまれています。表面のコーティングが淡い紫色で、ショーケースに並んでいても一段と存在感があるお菓子の1つでしたが、カシスの甘酸っぱい酸味にスミレの優しい香りが加わり、甘みが抑えられたとてもバランスの取れたお菓子でした。

Bourbon(ブルボン:チョコレートとバニラのムース) 写真左

こちらのお菓子はグルテンフリーで小麦粉を一切使用していない生地、チョコレートのムースにバニラのクリームで構成されています。生地を形成するための柱となるグルテンがないためとても脆いですが、アーモンドとチョコレートがたっぷり使用されており、しっとりとした味わいでした。名前についているBourbon(ブルボン)とはバニラの品種の1つであり、甘い香りが特徴でチョコレートなどをより引き立たせてくれます。

Un Succés Fou (アン・シュクセ・フゥ:ガトーショコラ) 写真右

アーモンドの香ばしい香りのスポンジ生地の中にチョコレートのクリームをサンドし、チョコレートでコーティングした構成。こちらもグルテンフリーの製品であり、重めのガナッシュクリームがどっしりとして食べ応えのあるチョコレートケーキでチョコレート好きにはたまらない1品でした。

Rustrel(リュストレール:アーモンドとアプリコットのムース) 写真左

牛乳にアーモンドの香りを抽出して作ったムースとアプリコットのジュレ、アーモンドとアプリコットを混ぜ込んで焼き上げたスポンジ生地で構成。アーモンドの香りとアプリコットの甘酸っぱさの相性がとても良く、ボリュームがある生地とのバランスが絶妙でとても美味しかったです。

Pom Pom Girl (ポム・ポム・ガール:リンゴとはちみつのケーキ) 写真右

ポンポンガール(pompon girl)とは「(ポンポンを振って踊る)チアガール」のことですが、名前をみてリンゴ・ガール?と(Pomme=フランス語でリンゴと言うためダジャレとなっている)興味をそそられた一品。底生地にバターをたっぷり使用したクッキー生地、バニラのクリーム、はちみつとリンゴのクリームに、青リンゴのジュレをのせた構成。旬を迎えているリンゴを使ったお菓子で青リンゴのジュレがとてもみずみずしく、すっきりとした味わいのお菓子でした。

Ecrin de Perles(エクラン・ド・ペルル:カシスとライチのムース) 写真中央

カシスのムースにライチのジュレ、メレンゲをベースにした生地を組み合わせています。メレンゲ生地はカシスとココナッツを混ぜ合わせて焼き上げることで、フワっと広がる甘い香りと甘酸っぱい酸味がムースとのバランスがとても良い仕上がりになっていました。

Citrus (シトリュス:レモンのタルト) 写真左

アーモンドクリームを詰めて焼き上げたタルトの上に、レモンクリームがたっぷり絞り、仕上げに乾燥メレンゲを飾っています。フランスのお菓子屋さんには必ず置いている定番のレモンのタルトですが、レモンクリームの酸味も程よく、定番だからこそついつい手を伸ばして食べたくなる一品でした。

Diamants(ディアマン:バタークッキー プレーン・キャラメル・チョコレートの3種)写真右

日本でも定番のバタークッキーですが、フランスは乳製品大国で美味しいバターが各地で作られています。そんなバターをふんだんに使ったクッキーは香り豊かで絶品!1つ食べ始めたらあっという間に無くなってしまいました。

Cake Figue Pistache (ケック・フィグ・ピスターシュ:イチジクとピスタチオのバターケーキ) 写真左

ケックとはバターケーキ、パウンドケーキのことを指し、今回はイチジクとピスタチオが入ったものを購入しました。濃厚なイチジクのセミドライが入っており、とてもしっとりとしていてコーヒーや紅茶のなどによく合う焼き菓子でした。

こちらのボンボン・ショコラはベル氏のスペシャリテ。

Boules(ブール)=丸いという意味を指し、艶のある丸いチョコレートはとてもインパクトがありすぐに目に飛び込んできました。このチョコレートの型はベル氏オリジナルのもので、中には柔らかいガナッシュやフルーツを使ったジュレなどが入っています。

ショーケースに並んだたくさんのボンボン・ショコラはなんと46種類!ナッツや香辛料、茶葉を使ったものなど・・・どれも魅力的な製品ばかりで、選ぶだけでもワクワクしました!

板状になったチョコレートもズラリと販売されています。

コロンビアやペルー、ベネズエラなど世界各国から厳選してカカオ豆を使用、ベル氏自らの手で豆の焙煎からいくつもの工程を手間暇かけて行われています。とても時間がかかる作業ですが品質にこだわって丁寧に作られているのは製品を見れば納得できます。
今回の取材中、たくさんのお菓子を購入されるお客様が引っ切り無しに訪れていました。魅力的なお菓子が出迎えてくれるパティスリー・ショコラトリーはまだオープンしたばかり!ぜひ皆さん足を運んでいただけたらと思います。

PATISSIER CHOCOLATIER Bruno Montcoudiol PHILIPPE BEL
パティシエ ショコラティエ ブリュノ・モンクディオル フィリップ・ベル

住所 :4, avenue Saint-Exupéry 42160 Andrézieux-Bouthéon
電話番号 :04 77 92 96 70

営業時間 :火曜日~土曜日 10 :00~19 :00
日曜日 8:30~12 :30