Restaurant La Mainaz（レストラン・ラ・メナーズ）
今回紹介するレストランは、スイスのジュネーブ国境付近でレマン湖、その奥にはモンブランの雄大な眺めを楽しめる標高1250メートルに位置するミシュランガイド１ツ星を獲得しているレストラン、Restaurant La Mainaz（レストラン・ラ・メナーズ）です。
シェフのM.Julien THOMASSON（ジュリアン・トマソン）氏はピエール・ガニエール、ジャン＝ポール・ジュネ、パトリック・ジョフロワらの店で勤務したのち、2008年にSaint Chamond（サン・シャモン）にてLes Ambassadeur（レ・ザンバサドゥール）を開店し、2010年にミシュランガイド「ビブ・グルマン」（従来の星付きの評価からは外れるもののリーズナブルな価格でおすすめできる店舗に与えられる印）を獲得、翌年の2011年１ツ星を獲得しました。2019年からラ・メナーズのシェフを勤めています。
シェフのコンセプトはその時の食材に合わせて変化し、常にお客様のことを考えて味、驚き、妥協しないこと、どうすればお客様が喜ぶか、を大切にしています。
店内は白を基調としていますが、石壁、壁枠が木目のデザインで自然を感じさせる空間です。外にはテラス席があり、レマン湖、豊かな自然の広大な景色を見ながら食事を楽しめます。
今回は≪Découverte en 7 services≫169€を注文しました。おまかせメニューでメニュー名が無いため、料理説明のみになります。
アミューズ ブーシュ
【右側】 シャンピニョンのシフォン、トリュフ、クルトン
【真ん中】人参のグジェール、上に人参の小さなサラダ
【左側】 鴨肉のルーロー、中にアプリコット、上にプラム
シャンピニョンのシフォンは温かく、濃厚な仕上がり。グジェールは口の中で色んな人参の香り、食感を楽しめる1品。鴨肉の塩味とアプリコット、プラムの甘味のバランスが絶妙でした。異なる香り、温度帯、食感で食欲を掻き立てられ、次の料理が待ち遠しくなるアミューズです。
前菜①
上にグリーンピース、空豆、ジロール茸のサラダ仕立て、クルトン、下にはピューレが盛りつけてられています。ピューレはクリーミーで甘味があり、とても滑らかな仕上がりで、酸味の効いたサラダ、カリカリとしたクルトンで味と食感のハーモニーを楽しめました。
前菜②
ラングスティーヌのフライ、ブロシェ（かわかます）のムース、香草のサラダとソースです。ラングスティーヌはジューシーで、ソースがたっぷり絡まるように厚めの衣をまとっています。ブロシェのムースはふんわりとした仕上がりで、パンを敷いた面が香ばしくカリカリに仕上げられています。ディル、エストラゴン、シブレット、イタリアンパセリのサラダと、爽やかな香草のソースが食材とマッチしていました。
魚料理①
ニジマスのロティ、ジロール茸のソテー、ラングスティーヌの泡立てたソースです。ニジマスはとろけるような身の柔らかさで、口の中に広がるジューシーさと旨味の強いラングスティーヌのソースとの相性が抜群でした。旨味の相乗効果でとてもインパクトのある1品でした。
魚料理②
低温でゆっくり火を通したテュルボ(イシビラメ)は弾力があり、噛み締めるごとに旨味が広がります。つけ合わせにはアーティチョークのブレゼ、トマトコンフィ、花ズッキーニのフライ、香草のニョッキを盛りつけています。ソースにはレモングラスの香りを移したオランデーズソース、テュルボのあらで取った2種類のソースをサーヴィスの方がテーブルで盛りつけて提供されます。
肉料理
ミディアムレアに仕上げられたブラックアンガス牛に、じゃがいもとブロッコリーのピューレ、食感の残ったアスパラガス、アスパラソバージュ、人参、ソースはカルダモンの香りを移した赤ワインソースを添えています。適度に霜降りが入っていて柔らかく、口の中に広がるジューシーな肉汁と共に赤ワインソースとの相性は抜群でした。
チーズ
ジュラ地方、サヴォワ地方を中心に美味しいチーズがシャリオにのって出てきます。どれも美味しそうなチーズで同席者一同悩むばかり・・・
選んんだチーズにヴァン・ジョーヌ（ジュラ地方のみで生産されている黄色を帯びたワイン）のジャムをお好みで合わせていただきます。
デセール①
ルバーブのミルフィーユ、コンポートが添えられています。サクサクとしたパイ生地に酸味の効いたルバーブが口の中をさっぱりさせる1品でした。
デセール②
ヘーゼルナッツのチュイルにイチゴとソース、糖衣したピスタチオ、アニスの香りを移したヨーグルトのアイスを添えています。
ミニャルディーズ
【右側】 マンダリンとヴェルヴェンヌのパータ・ド・フリュイ
【真ん中】マンゴーのタルトレット
【左側】 チョコレートのカスレット
今回ワインは3種類いただきました。
Blanc de Blancs Vertus Extra Brut Champagne Premier Cru
Arbois Chardonnay Les Voisines
Arbois Trousseau Signé Roger
サーヴィスの方は料理、お菓子、ワイン、チーズの説明は丁寧で快適な時間を過ごすことが出来ました。
どの料理もメインの食材を生かし、旨味、香りを最大限に出し、お客様に美味しいものを提供したい気持ちが存分に感じられました。星がついているからといって堅苦しいという感じは全くありませんでした。食事、雰囲気、景色、サーヴィス、様々な方面で楽しめて、とても印象に残るレストランでした。
Restaurant La Mainaz
住所 Route de la Faucille D1005,01170 Gex
電話 04 50 41 31 10
https://www.la-mainaz.com/fr/hotel-charme-jura-gex
～ここからは番外編になります！～
レストランに向かう途中に２つのチーズ専門店に立ち寄りました。
1つ目のお店はCrémerie Jurafloreです。
店内にはサヴォワ地方のチーズを中心に店頭に並んでいました。
コンテチーズを試食させていただきました。18ヵ月、24ヵ月、36ヵ月の熟成期間の違う3種類を試食しました。同じチーズでも熟成期間の違いで味、香り、食感が全く異なりました。
もちろん、全て美味しかったです！その中から18ヵ月と36ヵ月を購入しました。
2つ目のお店はFromagerie Janinです。
こちらのお店はレストラン・ラ・メナーズと提携しているお店になります。
サヴォワ地方のドゥ県でトム・デュ・オー・ドゥというチーズをヴァン・ジョーヌで表面を洗って２～３週間程熟成させたトム・オ・ヴァン・ジョーヌ、モルビエというチーズの間に炭の層があるチーズを試食しました。
トム・オ・ヴァン・ジョーヌは口の中にヴァン・ジョーヌの香りが広がって、モルビエはほのかに甘味を感じてむっちりとした食感でした。こちらのお店でも2種類とも購入しました。
皆さんも是非、サヴォワ地方に訪れた際に足を運んでみてはいかかがでしょうか。
Crémerie Juraflore
住所 15Pl des Déportés 39800 poligny
電話 03 84 37 13 50
https://www.cremerie-juraflore.com
Fromagerie Janin
住所 21 Av de la République 39300 Champagnole
電話 03 84 52 00 97
